2017 Fiscal Year Annual Research Report
重力レンズにおける波動効果を用いたブラックホールの探索
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17J10770
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
野田 宗佑 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 重力レンズ / ブラックホール / 波動光学 |
Outline of Annual Research Achievements |
交付申請書の研究実施計画には 1年目 1. 回転が遅いKerrブラックホールによる波の散乱、 2. 一般の回転パラメータをもつKerrブラックホールによる波の散乱、 3. 波の偏光を考慮した 2年目 4. 数値計算を用いた波の散乱の計算 このうち項目1と2については研究を進めることができ、項目1については研究成果を論文の形にまとめる予定である。2については論文にまとめるところまで計算できていないが、研究の途中成果と関連する研究について、国内外のいくつかの研究会にて発表した。項目3については1年目には手をつけることができなかったが、4月から京都大学基礎物理学研究所に移籍しマークスワーナークリスチャン助教との共同研究で別のアプローチから取り組む予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1年目に終わらせる研究内容は終わらなかったが、2年間研究計画のうち40%程度は終わっている。1年目の計画がすべて実行できなかったのは、研究計画の1年目の計画の項目2が原因である。考えていた計算手法では計算時間がとてもかかることが分かったが、いまだその解決にはいたっていない。そのため項目3に手をつける余裕がなかった。代わりに2年目に行う予定であった数値計算による波の散乱問題については既に数値コードの雛形ができている。
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Strategy for Future Research Activity |
1年目の計画で手を付けられなかった項目3に取り組むため、2018年4月より京都大学基礎物理学研究所に移籍し、マークスワーナークリスチャン助教のもと、別のアプローチからの解決を試みる予定である。2年目に計画していた数値計算による波の散乱の計算は元の受入教員であった名古屋大学理学研究科 南部保貞准教授との共同研究を継続中で、2018年度中には研究成果をまとめる予定である。
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Research Products
(4 results)