2019 Fiscal Year Annual Research Report
アスリートの競技力を規定する遺伝子多型の解明-性ホルモン関連遺伝子群に着目して-
Project/Area Number |
17J10817
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
熊谷 仁 順天堂大学, スポーツ健康科学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 性ホルモン / テストステロン / 遺伝子多型 / アスリート / 筋線維組成 |
Outline of Annual Research Achievements |
男性ホルモンであるテストステロンは同化作用を有するステロイドホルモンであり、骨格筋機能において重要な役割を果たす。この血中テストステロン濃度を規定する要因の一つに遺伝子多型が挙げられ、欧米人を対象とした全ゲノム関連解析によってX染色体上に存在するFAM9B遺伝子多型が血中テストステロン濃度に関連することが明らかにされている。そこで、本年度はこのX染色体上に存在するFAM9B rs5934505に着目して検討を進めた。まず、日本人成人男性を対象としてFAM9B rs5934505と握力の関連を検討したところ、FAM9B rs5934505のTアレル保有者において握力が有意に高い値を示した。次に、別の日本人コホートにおいて骨格筋中のmyosin heavy chain isoform(MHC)とFAM9B rs5934505の関連を検討したところ、Tアレル保有者においてMHC-IIxの割合が有意に高い値を示した。さらに、国際大会出場レベルの日本人エリートアスリートにおいてこのFAM9B rs5934505の頻度を検討したところ、Tアレル保有者の割合が持久系アスリート<コントロール群(一般人)<瞬発系アスリートの順に高くなることを確認した。このことから、日本人においてFAM9B rs5934505は骨格筋中の筋線維組成を規定する要因の一つであり、筋線維組成を介してアスリートステータスに関連する可能性が示された。今後はこれまでにアスリートの競技力に関連することが明らかになった遺伝子多型について、どのような機序で競技力に関連するのかを明らかにすることを目標とし、研究を進める予定である。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] The association of HFE gene H63D polymorphism with endurance athlete status and aerobic capacity: novel findings and a meta-analysis2020
Author(s)
Semenova EA, Miyamoto-Mikami E, Akimov EB, Al-Khelaifi F, Murakami H, Zempo H Kostryukova ES, Kulemin NA, Larin AK, Borisov OV, Miyachi M, Popov DV, Boulygina EA, Takaragawa M, Kumagai H, Naito H, Pushkarev VP, Dyatlov DA, Lekontsev EV, Pushkareva YE, Andryushchenko LB, Elrayess MA, Generozov EV, Fuku N, Ahmetov II
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Journal Title
European Journal of Applied Physiology
Volume: 120
Pages: 665-673
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Presentation] アスリートの競技特性が将来の高血圧発症に及ぼす影響-J-Fit+ study-2019
Author(s)
熊谷仁, 染谷由希, 吉岡将輝, 宮本恵里, 崔英珠, 寶川美月, 中村美幸, 河村剛光, 鈴木宏哉, 町田修一, 内藤久士, 前田清司, 福典之
Organizer
日本体力医学会
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