2017 Fiscal Year Annual Research Report
その場観察ナノスケール解析に基づいた新しいメタン燃焼触媒の開拓
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17J11138
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
馬原 優治 名古屋大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2019-03-31
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Keywords | 担持金属触媒 / メタン燃焼 / パラジウム / その場観察X線吸収分光法 |
Outline of Annual Research Achievements |
天然ガス自動車やディーゼル自動車、火力発電の排気ガスに含まれる未燃焼メタンを完全燃焼する触媒には高価で希少なPd触媒が実用されている。Pdの使用量を削減するために、より低温領域から高活性を示す触媒開発が切望される。メタン燃焼は、金属酸化物状のPd粒子がPdO相とPd(0)相とを回転することで進行する(レドックスサイクル)。そこで本研究では、その場観察X線吸収分光(XAFS)法を用いたPd触媒のレドックスサイクルの観察と解析を行った。ミリ秒オーダーの時分解能を持つその場観察波長分散型XAFS(DXAFS)法を利用し、担持Pd触媒の酸化還元速度を定量評価して、メタン燃焼反応に鍵となる性質を探索した。 約12m毎に測定可能なDXAFSスペクトルは大型放射光施設(SPring-8)のBL28B2にて収集を行った。アルミナ担持Pd触媒にメタンガスを導入した際のPdO粒子の還元挙動を観察した。結果として、PdO粒子はメタンによって2段階で還元されることが明らかになった。完全に酸化されたPdO粒子の還元反応に比べて、一部還元されたPdO粒子の還元反応は活性化エネルギーが低く、容易に進行することがわかった。これはPdO粒子が一部還元されPd(0)種とPdO種が共存することでメタンの開裂を促進させるためだと考えられた。以上より、PdO種とPd(0)種の界面がメタン燃焼に良い活性であると結論付けられた。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(3 results)