2017 Fiscal Year Annual Research Report
複合IoTビッグデータを用いた個人適応型支援システムの開発
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17J11668
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
本田 崇人 熊本大学, 自然科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | テンソル解析 / ビッグデータ / IoTデータ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は複合IoTビッグデータの予測とその結果に基づく個人適応型支援システムの開発を目標としている。その前段階として、本年度は複合IoTビッグデータの中から有用なパターンを多角的に抽出する手法を開発した。 複合IoTビッグデータは、{時間,ユーザ/デバイス,センサ} などの多数の次元を持ち多面的なパターンを有している。例えば車両走行センサデータは、時間方向のパターン(直進、左折、車線変更など)とユーザ方向のパターン(ユーザAの左折とユーザBの左折など)を持ち、これらの多面的なパターンの解析はIoTビッグデータを活用した新たなサービスの提供のため重要な課題となっている。上記の技術が実現すれば、例えば車両走行センサデータの場合、場所ごとに共通した走行パターンから効率的な走行を発見したり、道路特有の問題を発見でき、さらにドライバごとの特性から、危険運転の検知や走行の癖の改善などが見込まれる。時間方向にのみ解析する既存手法では、このような多面的なパターンを効果的に抽出することは実現されていなかった。そこで申請者は、複合IoTビッグデータの中から多面的なパターンを効果的かつ効率的に抽出する新たなアルゴリズムを開発し、最新の時系列解析手法に対し大幅な精度と性能の向上を達成した。 実際に本研究成果は、共同研究企業であるトヨタIT開発センターに納品され、非常に高い評価を受けている。さらに、データマイニング分野におけるトップ国際会議の1つであるECMLPKDD 2018に投稿し、現在査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初から検討していた手法が実データに対し有効であることが実証され、複数の種類のIoTデータに対しても期待通り効果を得られたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は様々な種類のIoTデータに対するモデルの適応力を高めるため、柔軟なモデルを構築できる非線型微分方程式を用いた新たなアルゴリズムを考案する。
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