2021 Fiscal Year Annual Research Report
神経免疫サイクルに着目した皮膚アレルギー疾患の病態解明
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17J40158
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
中嶋 千紗 近畿大学, 医学部, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2022-03-31
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Keywords | 接触皮膚炎 / PCAP / 樹状細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに樹立した除神経モデルマウスを用いたアレルギー接触皮膚炎において、真皮樹状細胞が感作相で重要な役割を果たすことが示唆された。本年度は、真皮樹状細胞の遊走に関わる分子を探索した結果、サブスタンスPとPACAPの2つのニューロペプチドの関与が示唆され、PACAPにより、除神経モデルマウスの耳介腫脹の減弱が改善したためPACAPの機能を中心に解析することを目的とした。 除神経モデルマウスにおけるアレルギー接触皮膚炎のPACPの効果を検討するために、除神経マウスにニューロペプチドであるサブスタンスP(SP)やPACAPを投与すると、PACAPを投与した場合のみ、耳介腫脹の減弱が改善した。また、PCAPが骨髄由来樹状細胞の走化性や成熟を促進することをin vitroで証明した。さらに、PACAPには、Adcyap1r1とVipr2受容体が知られているが、これまでの反応にどちらが関わっているかを検討するために、SiRNA法を用いて、樹状細胞のPACAP受容体のうち、上記の2種類をそれぞれノックダウンさせ、実験を行った。PACAP添加により、CCR7やCXCR4の遊走に関わるケモカイン受容体のmRNAの発現は増加するが、Adcyap1r1をノックダウンした樹状細胞においてのみ、PACAP添加によるmRNAの発現増加を認めなかった。以上より、PACAPの受容体のうち、Adcyap1r1が関わっていることが示唆された。この成果はJ Allergy Clin Immunolに報告した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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