2018 Fiscal Year Annual Research Report
非侵襲脳刺激を用いた脳可塑性の促進とその個体差の解明
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17J40162
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Research Institution | Okinawa Institute of Science and Technology Graduate University |
Principal Investigator |
疋島(笠原) 和美 沖縄科学技術大学院大学, 神経計算ユニット, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2017-10-02 – 2021-03-31
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Keywords | ブレイン・マシン・インターフェイス / ブレイン・コンピューター・インターフェイス / 経頭蓋直流電気刺激 / 運動学習 / リハビリテーション / functional MRI / resting state |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、磁気共鳴画像法(MRI)と脳波による脳イメージングを用いて、非侵襲脳刺激やブレイン・マシン・インターフェイス(Brain-Machine Interface: BMI)などの介入が脳機能や神経回路をどのように変化させるか、解明することである。 本研究では、白質構造変化を捉える拡散画像、灰白質容積を評価するVoxel-Based morphometry解析、脳機能連絡を評価するResting State functional connectivity解析等、最先端のMRI技術や脳波計測を用いる。これらの技術を組み合わせて、脳の変化の個人差を解明し、将来的な「テーラーメイド・リハビリテーション法」の開発につなげる。 本年度は、7月まで産休を取得したため、実際の研究期間は8ヶ月だった。その期間の中で、マウスに刺激電極を取り付ける外科手術の技術を習得した。また、外科手術を行ったマウスが、手術を行わないコントロール群のマウスと同程度の成績で運動課題を実施できることを確認できた。 BMIは、病気や怪我により障害された運動機能を補う新しい医工学技術である。近年、BMIを脳機能代替技術としてだけでなく、運動機能障害患者の脳活動を解読し、その活動によって障害された手肢をロボットアームで動かすことで、リハビリテーションの治療効果を高めることが報告され、臨床応用への期待が高まっている。昨年度は、パーキンソン病患者におけるBMI操作についての論文が掲載された。本年度は、BMIを高精度に操作できる高成績被験者と、上手く操作できない低成績被験者における脳機能ネットワークの違いを明らかにし、論文を投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前年度2月から本年度7月末まで産休により研究を中断した。そのため、8ヶ月間という短い期間であったが、当初の計画より進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、まず投稿中の論文の採択を目指す。マウスの運動学習は、6月(採択済みのため、本報告に記載)と翌1月に学会発表を予定している。実験と並行し、マウスの運動学習及び脳刺激について論文にまとめる。
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Research Products
(3 results)