2019 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外マトリックス蛋白質polydom/SVEP1の脈管発生寄与機構の解明
Project/Area Number |
17J40191
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤(西内) 涼子 大阪大学, たんぱく質研究所, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
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Keywords | 細胞外マトリックス / polydom / リンパ管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
Polydomはリンパ管発生に重要な細胞外マトリックス(ECM)であり、ノックアウト(KO)マウスは、胎児期に重篤なリンパ浮腫を起こし、出生直後の呼吸不全で死亡する。我々はKOマウスの解析中にpolydomがリンパ管内皮成長因子のアンジオポエチン-2(Ang2)と結合することを見出した。そこで本研究では、polydomとAng2との相互作用機構の解析と、polydomがリンパ管内皮細胞に与える影響を解析を通して、polydomがリンパ管の発生に寄与するメカニズムの解明を目的とした。 平成30年度までに、polydomのN末端から数えて21番目のCCPドメイン(CCP21)に存在する2617番絵のヒスチジンと2619番目のアスパラギン酸がAng2との結合に重要であること、Ang2受容体であるTie2とpolydomは直接結合しないが、Ang2を介して間接的に相互作用することを明らかにしていた。 令和元年度では、polydomが培養ヒトリンパ管内皮細胞(HDLEC)の運動能へ与える影響について、トランスウェルチャンバーを用いた解析を行った。その結果、コラーゲン、フィブロネクチンなど、他のECMを培地に添加した条件でHDLECはほとんど移動しなかったのに対し、polydom存在下では移動細胞数が著しく増加していた。各ECM蛋白質へのHDLECの細胞接着活性を調べたところ、コラーゲン・フィブロネクチンなどと比較して、HDLECはpolydomへの接着活性が弱いことがわかった。また、チャンバーの下面をあらかじめフィブロネクチンでコートしてからウシ血清アルブミンでブロッキングし、培地中のpolydomがチャンバーへ吸着できない状態にしても、細胞移動促進効果は認められた。以上から、polydomはHDLECの接着足場因子としてよりも、走化誘引因子として機能していることが示唆された。
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Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(2 results)