2018 Fiscal Year Research-status Report
効率的な最大および極大クリーク抽出アルゴリズムの開発と応用
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17K00006
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
富田 悦次 電気通信大学, その他部局等, 名誉教授 (40016598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若月 光夫 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (30251705)
西野 哲朗 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (10198484)
伊藤 大雄 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 教授 (50283487)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 最大クリーク / 最大独立節点集合 / 厳密解法 / 近似解法 / 深さ優先探索 / 分枝限定アルゴリズム / 実働評価 / 符号理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
先に発表した最大クリーク抽出の厳密解アルゴリズムMCT(Tomitaら,FAW 2016)は深さ優先探索による分枝限定アルゴリズムであり,優れた高速性を発揮していた.しかし,より大きい実応用問題に使用するためには,さらなる一層の高速化が要請される.ここで,MCTの先頭において適用される近似最大クリーク抽出アルゴリズムの結果は全体に対して大きい影響を持つ.従って先ず,MCT中の近似最大クリーク抽出アルゴリズムKLS(Katayamaら,Information Processing Letters, 2005)の適用を制御し,解精度を保ちながら過大な処理時間を削減する新たな手法を導入した.さらに,KLSをそれよりも高度な近似アルゴリズムであるIKLS(Katayamaら,EvoCOP, 2007)に置き換え,実行時間と近似解精度を適切に制御するように改良した.また,最大独立節点集合(MIS)を用いて節点を並べ替えて高速化を図る手法(Liら,IEEE ICTAI, 2013)があるが,その手法のままでは逆に実行時間が増大となってしまう場合がある.そこで,その手法の適用をより巧妙に制御することにより,効果が発揮される場合だけに限定して節点並び替えを適切に適用出来るようにした.以上を総合することにより,最大クリーク抽出アルゴリズムMCTをより高速化し,実働評価によりそのことを確認した. 前記の高速アルゴリズムを更に最大クリークを全列挙するアルゴリズムに拡張することにより,誤り訂正符号の設計と解析に関しての新しい知見を得た.すなわち,最良な多元単一削除訂正符号の構成について,三元に対して符号長5,四元に対しては符号長4まで最良符号を得た.その結果,多元VT(Varshamov-Tenengolts)符号では最良でないものが存在するということ等を明らかにした.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
最大クリーク抽出アルゴリズムの高速化はほぼ予測どおり成功裏に達成した. これにより,符号理論における新しい知見も得た.
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Strategy for Future Research Activity |
最大クリーク抽出アルゴリズムMCTをさらに高速化するために,近似最大クリーク抽出アルゴリズムおよびその適用制御の改良を行う.また,節点整列などのより高度な処理を導入して,特に枝密度が高いグラフに対する実行速度の一層の高速化を達成する. 上記高速アルゴリズムを活用することにより,誤り訂正符号の設計と解析をさらに進める.
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Causes of Carryover |
(理由) 次年度使用額4,745円は物品購入後の端数残金である. (使用計画) 平成31年度予算に組み込んで使用する.
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Research Products
(8 results)