2019 Fiscal Year Annual Research Report
Study on the distribution that achieves the channel capacity of discrete and continuous channels
Project/Area Number |
17K00008
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
中川 健治 長岡技術科学大学, 工学研究科, 教授 (80242452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 康平 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (10734733)
武井 由智 秋田工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (90313337)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 通信路容量 / Kullback-Leibler情報量 / ArimotoーBlahutアルゴリズム / 収束速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の中心的な内容は,通信路容量を計算するArimoto-Blahutアルゴリズムの収束速度が遅くなる場合の収束速度を評価することである。通信路容量を達成する入力分布λ*が確率分布全体の集合Δの内点にあるときには収束速度の評価は比較的易しい。それに対して,λ*がΔの境界上にあるときは問題かかなり難しい。Arimoto-Blahutアルゴリズムの定義関数FのTaylor展開を2次項までで打ち切って得られる漸化式を解析した。Fのヘッセ行列を計算し,1/Nオーダーの遅い収束について,具体的な通信路行列について評価した。 その結果をまとめて,2018年8月にIEEE Transactions on Information Theoryに投稿した。しかし,扱っている入力アルファベットがm=3の場合のみであることなどの理由で2019年4月に不採択の結果となった。指摘された点を改訂し,同論文誌に再投稿すべく内容を拡張している。論文投稿前の2019年1月頃から任意のmに対する収束速度の評価を行っている。任意のmに対して拡張することは当初の予想よりかなり難しく,現時点でも完成していない。2019年度は1年間かけてそのことに取り組んで来たため,学会発表等は全く行っていない。 検討していることは,定義関数FのTaylor展開を2次項までで打ち切って得られる2次の漸化式を解析している。それは,m変数でm個の連立漸化式である。m=3の時には予想しなかった問題点が次々に明らかになった。多くの論文や教科書を調べたが,あまりヒントにならなかった。非線形離散力学系の難しさが表れている。 しかし,まもなく完成する見通しが立ってきたので,本研究助成終了後も改訂を続けて,再投稿したい。
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