2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K00042
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Research Institution | Otaru University of Commerce |
Principal Investigator |
小笠原 春彦 小樽商科大学, その他部局等, 客員研究員 (70271731)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | MallowsのCp / 漸近バイアス / 漸近キュミュラント / モデル選択 |
Outline of Annual Research Achievements |
MallowsのCpと漸近バイアス補正版の通常及びリッジ回帰における漸近キュミュラント 1.状況の把握:Mallows (1973)のCpは通常の線形単変量重回帰分析におけるモデル選択の規準のひとつで平均自乗誤差の推定量であるとともに、未来のデータとの乖離の期待値の推定量にも対応する。回帰分析におけるモデル選択の主な問題は適切な説明変数を選ぶことである。候補の全ての説明変数の中に正しいモデルがあることを前提とし、候補のモデルが正しい説明変数群を含む場合(not underfitted)、Cpは赤池情報量規準(AIC)と同等であることが知られている。Cpのバイアスはモデル選択の規準におけるウェイトをナイーブに推定していることに起因するためこれを改善した。
2.主な成果:一般性のために基準変数が複数ある場合の重回帰分析すなわち多変量重回帰分析を扱った。リッジ多変量重回帰分析でもバイアス補正をした統計量が得られている(Yanagihara & Satoh, 2010)。通常の回帰分析はリッジパラメータが0の場合であるので、その場合を含むリッジ多変量重回帰分析において、Cpを拡張した統計量の漸近キュミュラントを導出した。モデルがunderfittedの場合、非正規分布の下で漸近バイアスはO(1)の次数まで導出した。モデルがnot underfittedの場合は試行の結果から漸近バイアスはより高次に小さくなることが明らかになった。統計量の構成より、非正規分布の下でもこれらが成立することを示した。同様に後者の場合、Cpと正規下においてそれをバイアス修正した統計量に共通な漸近分散は分布に依存しないことを示した。このような非正規下での漸近的に頑健な結果は、非負のリッジパラメータにも依存しないことを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
関連する成果を4編の査読付き国際誌に発表した。また、同成果を1件の国際会議と5件の国内の学会大会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究は順調に進展しているので、引き続き研究計画に則り研究を推進する。
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Causes of Carryover |
過年度の前倒し請求を含め10万円単位で使用予定額を計画したため、10万円未満の残額が生じた。
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