2018 Fiscal Year Research-status Report
環境・生態リスク低減のための統計モデルの構築とその応用
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17K00067
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
柏木 宣久 統計数理研究所, モデリング研究系, 名誉教授 (50150032)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧澤 由美 統計数理研究所, モデリング研究系, 准教授 (90280528)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 環境・生態リスク / 環境データ取得法 / リモートセンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
環境・生態リスク低減のための環境データ解析において、データの取得法および統計モデルの構築について研究を行った。併せて、共同研究者等から寄せられたリスクに関わる問題についても検討した。 具体的には、環境データの取得法について検討し、水質測定のためのリモートセンシングとして、従来、気象観測等に用いられてきたマイクロ波技術に着目した。特に円偏波マイクロ波を用いた方法により平均水位の変化を精度良く推定するための方法を検討した。これまでに学術論文8件を国際学術誌 International Journal of Systems Applications, Engineering & Development および International Journal of Communications等に発表してきた。 また、ニューロン応答のモデルを構築し、生物が化学物質等の外的環境を刺激として受け取る際の電気的・化学的動作について研究を行い、その成果を国際学会 International Conference on Circuits, Systems, Signal and Telecommunications(2018)等にて招待講演を行ってきている。 加えて、秋期田園地帯におけるダイオキシン類の日間変動から汚染源を推定するためのベイズ型半因子モデルおよび東京湾水質データを解析するための時空間モデル等の構築とその応用について検討し口頭発表すると共に、リスクに関わる問題として脳動脈瘤の破裂状態との関連における振動速度指数を用いた血行力学的不規則性の定量化についても検討し国際学術誌に発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
30年度は、水質測定のためのリモートセンシングとして、特に円偏波マイクロ波を用いた方法により平均水位の変化を精度良く推定するための方法を検討した。これにかかる学術論文4件を国際学術電子ジャーナル Journal of ElectromagneticsおよびInternational Journal of Communications に発表した。 また、生物が化学物質等の外的環境を刺激として受け取る際の応答について研究を行い、その成果発表として国際学会 International Conference on Circuits, Systems, Signal and Telecommunications にて招待講演1件を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
環境データの取得法について、特に円偏波を用いたリモートセンシング法を開発したが、今後、具体的なデータ取得系の検討が必要となる。気象データ取得システム等の他のシステムを参考に検討を進める。 また、データ取得法と平行して、データ生成源としての生物的モデルの検討と、データ解析手法について検討を行う。
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Causes of Carryover |
次年度はまとめとして、ジャーナルへの投稿費用および国際学会への出張費用が必要となる。30年度の残額を次年度へ繰り越しを行った。
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