2020 Fiscal Year Research-status Report
Context-Oriented Programming Framework and Methodology for Robot Operating System
Project/Area Number |
17K00079
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
久住 憲嗣 九州大学, システムLSI研究センター, 准教授 (10380685)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | コンテキスト指向プログラミング / Robot Operating System |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、組込みシステム、特に多機能なスマートロボットを対象において事実上の標準であるRobot Operating System(ROS)に、コンテキスト指向プログラミング(COP)を適用したContextROSを研究、開発し、様々な応用に対して適用してその実用性を評価することが目的である。
昨年度までに、ROSにおける主要な開発言語であるPythonとC++向けのCOP言語を実装し、簡単なケーススタディを実施することで、提案手法を使用したときコード行数が少なく、凝集度が保たれること、保守性が向上すること、低オーバーヘッドであるなどの有用性を確認してきた。
本年度はさらなる改良をすべくケーススタディを継続して実施した。応用の専門家と協力して実機を用いたケーススタディを実施すべく計画してきたが、コロナ禍でもあり、実機でのケーススタディを断念してシミュレーションでのケーススタディを実施した。具体的には自律飛行型マルチコプタを用いた配送システムをContextROSを用いて実装した。その結果、機械、電子機器などとCOPで記述されたソフトウェアの振る舞いを整合させるための仕組みが必要であることを発見した。具体的には、これらの機器を用いる場合には例外処理が必要であり、そのためにはレイヤの活性化、非活性化を中断する機能が必要であることが分かった。この実現のために、マルチスレッドでレイヤーを活性化、非活性化する機能を追加した。あらためてこの機能を用いてケーススタディを実施してみたところ、例外状態において活性化、非活性化を中断できることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究実績の概要に記述したとおり、本来であれば他大学の専門家と協力して実機の環境を構築したかったのだが、コロナ禍のためシミュレーション環境で実施した。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度もコロナ禍で対面での研究実施が難しそうであるため、遠隔で専門家の協力を得つつ、シミュレーション環境での複雑なシステム構築に取り組み、さらなる評価と改良に取り組む。
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Causes of Carryover |
本年度はコロナ禍の影響で、当初計画していた研究協力者とのシステム構築が進まず、旅費等の使用ができなかった。 次年度も同様の事態になる可能性があるため、シミュレーション環境の構築に使用する。また、引き続き共同研究者との共同でのシステム構築の機会を探る。
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