2018 Fiscal Year Research-status Report
A study on low delay network topology for a large scale parallel computing system
Project/Area Number |
17K00082
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
飯田 全広 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (70363512)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | ASPL |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで,Degree/Diameter Program(DDP)の研究成果をOrder/Degree Program (ODP)に接続するためのアルゴリズム開発を行ってきたが,ボトルネックとなる平均最短経路長ASPL(average shortest path length)の計算を如何に早くするかが課題であると明確になってきた. そこで,平成30年度(2018年度)は,グラフ処理のアクセラレーションを行う題材として,ASPLの計算を高速化するために,近似計算のハードウェア・アルゴリズムの検討と評価を行った.この研究は,平成31年度も引き続き行い,成果発表を行う予定である. また,Graph Golf 2018では,General Graph Deepest Improvement Awardsを受賞した.これまでのグラフ探索の結果は,電子情報通信学会の論文誌(Order Adjustment Approach using Cayley Graphs for Order/Degree Problem, Kitasuka, Matsuzaki, Iida, IEICE TRANSACTIONS on Information and Systems, Vol.101, No.12, pp.2908-2915)として刊行した. 平成30年度は,研究計画の修正に伴い,問題点の洗い出しに時間がかかり,グラフの理論的な裏付けがあるアルゴリズムになっていない.今後,これらを修正して,研究を加速していきたい.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画では,平成30年度にはグラフアプリケーションの開発を効率化するために,Python のNetworkX ライブラリとの接続を計画していたが,これはまだ着手できていない. その理由は,平均最短経路長ASPLの計算をアクセラレーションする方法が見つからなかった点にある.現在は,この遅れを挽回すべく,ASPLの計算を近似解法で行い,さらにそれをFPGAを用いてアクセラレーションする方式を実装しており,今後,これを評価していく.
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度は,平均最短経路長計算のアクセラレーションに関する評価とその成果発表を第一目標として実施し,その後,グラフ処理ハードウェアライブラリとしてまとめることを第二目標とする. また,遅れているグラフの評価・実証実験は,並列アプリケーションの開発まで着手できない場合は,研究計画期間の延長も視野に入れて,計画の変更を行う.
|
Causes of Carryover |
研究に遅れが生じたため研究成果の発表ができず,その分の旅費,学会参加費等のその他の費用に余りが発生した.物品費についてはほぼ予定通りに執行した.また,人件費の計上がないのは,研究フェーズでデータ整理等がなかったため,学生アルバイト等の謝金が発生しなかったためである.
|