2018 Fiscal Year Research-status Report
近似計算の利用による性能を犠牲にしない省電力な処理方式とその開発を支援する技術
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17K00088
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
佐藤 寿倫 福岡大学, 工学部, 教授 (00322298)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
請園 智玲 福岡大学, 工学部, 助教 (50610060)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 低消費電力 / システムオンチップ / 計算機システム / 情報システム / ディペンダブル・コンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に考案した加算器と乗算器の改良と,新たに積和演算器に関しての検討を行った. まず加算器については,高速化と演算精度の改善に関して検討を行った.前者については5月のInternational Symposium on Circuits and Systemsで,後者についてはいずれも10月開催のInternational SoC Design ConferenceとInternational Workshop on Computer Systems and Architecturesで成果を報告した.後者について特筆すべきことは,従来の近似演算器が弱点とする負数の扱いを考慮したことである.前年度に提案した精度可変の加算器を応用して実現した. 乗算器については,消費電力の削減と回路面積の縮小の両立に関して検討した.7月のIEEE Computer Society Annual Symposium on VLSIで成果発表した. 積和演算器については検討を開始したところで,近似乗算器を応用して実現した.3月のInternational Symposium on Devices, Circuits and Systemsで最初の報告を行った. 加えて,近似演算の応用面でも検討を進めており,3月の情報処理学会全国大会で発表したほか,福岡大学工学集報と技術情報協会発行の「センサフュージョン技術の開発と応用事例」でも成果を報告した. さらに近似演算器の生成方式についても検討を開始した.最初の成果を上述のInternational SoC Design Conferenceで報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
前年度に考案した回路が応用向きだったことが理由と思われる.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き演算器の検討を進める.特にAI(ディープラーニング)で多用される積和演算器について継続的に検討する.同時に,考案した近似計算回路を生成する手法についても継続して検討する. 前者については考案した回路の評価が重要であり,このために評価には多大な作業と時間を要する.前年度に博士後期課程学生が卒業したため人的リソース不足を否めないが,学部生の協力を仰いで推進する.後者については研究代表者を中心に進める.
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Causes of Carryover |
今年度の成果について,採択済みで次年度に発表予定の国際会議があること,これも採択済みで次年度に公開予定のジャーナル論文誌があることから,そのための費用を繰り越した.
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Research Products
(15 results)