2020 Fiscal Year Annual Research Report
Research on Secure and Transparent IoT Agent Platform
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17K00123
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中川 郁夫 大阪大学, サイバーメディアセンター, 招へい准教授 (70647437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下條 真司 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (00187478)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | IoT / エージェント / 秘匿分散統計解析 / 透過的クラウド |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではセキュアで透過的なIoTエージェントプラットフォームの研究を行った。2017年度(初年度)の基本アーキテクチャの検討・設計とサンプル実装、2018年度は秘匿分散統計解析手法と透過的クラウド技術の応用について研究に続き、2019年度、及びコロナ禍をの影響を受けて延長した2020年度には産業応用の検討と実用化研究を行った。特に2020年度は、2019年度にコロナの影響を受けて実施できなかった企業との共同研究・議論を中心に研究活動を展開し、その結果を取りまとめた。 産業応用にあたってはいくつかの実用シーンを想定して検討し、企業へのヒアリングを通して、実現可能性とメリット・デメリット、有効性についての検討・研究を行った。以下、検討した中でも、3つの実用シーンについて報告する。 1. スマートホームにおける家電 (IoT家電) に関するデータ処理。家電のデジタルツインをクラウド上に構成し、IoT機能をエージェントプラットフォーム上で実装する手法について検討した。特に、Nest Labsなどがビジネス化した、家電からのデータに基づく電力受容予測や電力制御については、秘匿分散統計解析手法や透過的クラウドとも相性が良く、実装メリットが大きいことを確認した。 2. ヘルスケアデバイスに関するデータ処理については、IoTエージェントを用いた実装によるセキュリティ機能の分離、透過的クラウド技術を用いた開発手法が有効であることを確認した。秘匿分散統計解析手法はデータの秘匿分散のためのテクニックとしては有効だが、統計解析などは用途を選ぶことも分かった。 3.電子投票システムでは、アーキテクチャ的にIoTエージェントを用いることは親和性が高く、技術的メリットもあることが分かった。一方で、技術以外の課題が多く、実現、実装には周辺課題への取り組みが先決であることが分かった。
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Research Products
(2 results)