2018 Fiscal Year Research-status Report
Autonomous Edge Device for Large-Scale Data Collection
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17K00146
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Research Institution | National Institute of Information and Communications Technology |
Principal Investigator |
寺西 裕一 国立研究開発法人情報通信研究機構, ネットワークシステム研究所ネットワーク基盤研究室, 研究マネージャー (30403009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
義久 智樹 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (00402743)
川上 朋也 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (30710470)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | オーバレイネットワーク / 大規模データ収集 / エッジコンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ネットワーク接続された多数のエッジデバイス(ゲートウェイ、端末、小型サーバ等)に接続されたセンサーが生成するデータを収集する際、データの収集先において生じるネットワークの輻そう状態を軽減させる方式の確立を目指すものである。 今年度は,昨年度検討した,各エッジデバイスが協調的に動作して構造化オーバレイネットワークを構成し,デバイス間で複数のメッセージデータをまとめて蓄積転送(まとめ送り)することでネットワーク負荷を小さくするアルゴリズムのプロトタイプ実装を進めた.とくに,複数のデバイスが同時動作する状況へ対応するための機能拡張を行ない,50台以上のノードが存在する状況のもとでの動作検証を行なった.また,エッジ機器として NVIDIA 製 Jetson における正常動作の確認も行なった. また,拡張方式として,データ送信に周期に周期性があり,かつ,メッセージのサイズに上限がある制約のもと,ある時刻にあるデバイスに負荷が集中し,輻そう/故障状態と認識されることを回避するための,位相調整を用いた負荷均等化手法の検討を進めた.各デバイスに個別の時間差 (位相差) を与えることで,各デバイスの瞬間的な負荷の最大値 (最大瞬間負荷) を大幅に軽減させられる手法をあらたに提案し,シミュレーションにより効果を確認した. さらに,エッジ機器上のデータ収集において,上流ネットワークの帯域が十分にない場合に対応するため,データを分割して重要度が高い部分を優先して送信することで,最低限のデータを取りこぼさず,収集・処理を可能とする方法についても検討を進めた.映像データ処理を対象とした評価において,段階的なデータ収集により,デバイスに収容可能なデータソース数をおよそ7倍程度に向上させられることを確認した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りプロトタイプ実装と動作検証を進めることができている.また,デバイスが輻そう・故障状態と認識されることを回避する手法,データ収集時の取りこぼしを回避する手法についてもシミュレーション評価により効果が確認できた.
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Strategy for Future Research Activity |
提案方式の実装.実証評価を進めるとともに,評価結果をとりまとめ,ジャーナル論文や Book Chapter として発表を行う.
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Causes of Carryover |
プロトタイプ実装に用いるデバイスが安価となったこと,また,既存テストベッドを活用することでシステム構築に必要な経費が節約できたことによる.来年度,成果発表に使用する予定.
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Research Products
(5 results)