2020 Fiscal Year Annual Research Report
Security Analysis of Post-Quantum Cryptography
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17K00185
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高木 剛 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (60404802)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 雅哉 立教大学, 理学部, 准教授 (30536313) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 暗号・認証等 / 公開鍵暗号 / ポスト量子暗号 / 格子暗号 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では、ポスト量子暗号(PQC)の標準化に向けた安全な暗号パラメータの導出に関する研究を行なっている。2020年度は、米国標準技術研究所NISTが進めるPQC標準化プロジェクト第3ラウンドの候補暗号となる格子暗号SABERに関する研究を進めた。SABERは、格子暗号を構成する標準的なLWE問題の変種となるLearning with Rounding (LWR) 問題の困難性を基にした暗号方式となる。 今年度は、LWE問題の解法として知られるBai-Galbraith埋込法をLWR問題に適用した際に構成される格子において、LWE問題の場合とは異なる最短ベクトルが存在することを示した。また、SABERに対する鍵再利用攻撃を考察して、秘密鍵の各係数を確定的に復元できるクエリの組み合わせを50万程度の候補の中から割り出すことで、平均3103クエリ程度で秘密鍵を復元できることを示した。これらの結果は、2021年暗号と情報セキュリティシンポジウム(SCIS 2021)において発表した。 一方、格子暗号NewHopeに対する鍵不一致攻撃を考察して、攻撃者がサーバに送信するクエリの停止条件や秘密鍵となる多項式の係数の判定条件を改良することにより、既存研究よりサーバへのクエリ数を約52万と約42%の削減に成功した。本結果は国際会議 ACSP 2020 において発表した。 また、前年度までに研究を進めていた格子簡約アルゴリズムの論文を、ジャーナル論文誌International Journal of Information Securityにおいて発表した。更に、代表者の高木は、NICTサイバーセキュリティシンポジウム2021において、招待講演 "耐量子計算機暗号の最新動向" を行った。
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Research Products
(7 results)