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2018 Fiscal Year Research-status Report

Study for Informal Learning Environment though an Ethnographic Study of Amateur Creative Activities

Research Project

Project/Area Number 17K00213
Research InstitutionTokyo City University

Principal Investigator

岡部 大介  東京都市大学, メディア情報学部, 教授 (40345468)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords創作活動 / フィールドワーク / ものづくり / 創造性 / コミュニティ
Outline of Annual Research Achievements

近年,個人によるものづくりにおける多様化をうけて,創作活動を支援する研究が進められている.デジタル工作機械のひろがりや,人工知能技術を応用した創作活動のひろがりをうけ,異質性,多様性をいかしながら創造的な活動に従事する場が着目されている.
上記のような社会的背景のもと,本研究課題では,個人による(特にインフォーマルな)創作活動を下支えするコミュニティや道具のアレンジメントに着目して調査を継続してきた.2018度までは,情報デザイン領域,楽曲創作,ものづくり活動といった創造的活動の場に参与してきた.実際に具体的な活動の場に参与観察させてもらったり,インタビューを行なったりすることを通して,データを収集できた.
得られた観察データ,およびインタビューデータは,相互行為分析,および質的心理学の手法にのっとり分析されている.具体的には,創造的な活動の学習過程を分析の俎上に乗せる.加えて,創造的活動に向かう動機の面,その活動を支えるネットワーク,コミュニティ,人工物といった側面に着目しながら,コーディングを継続する.これまで得られた成果については,質的心理学研究などに投稿してきた.
加えて,木工を中心としたものづくり(およびコミュニティづくり)に従事するインフォマントとの関係性が構築された.2019年度の追加調査に向けて,インフォマントとのネットワークを拡大することができた(合計で10名のインフォマントの協力が得られることが可能となる).

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

個人による(特にインフォーマルな)創作活動を下支えするコミュニティや道具のアレンジメントに着目して調査を継続してきた.今年度は,さまざまな創作活動のうち,特に(1)情報デザイン領域にかかわる活動を行なっているインフォマント,(2)楽曲創作に従事している(複数の)インフォマント,(3)市民工房である「ファブラボ」に集い,おもいおもいのものづくり活動に参与している(複数の)インフォマントにアクセスすることができた.実際に具体的な活動の場に参与観察させてもらったり,インタビューを行なったりすることを通して,データを収集できた.
得られた観察データ,およびインタビューデータは,逐語録としてテキスト化されている.逐語録は,発話データのコーディング手法として注目されている大谷(2008)SCAT(Steps for Codind and Theorization)を援用しながらカテゴリ化を進めている.
加えて,木工を中心としたものづくり(およびコミュニティづくり)に従事するインフォマントとの関係性が構築された.2019年度の追加調査に向けて,インフォマントとのネットワークを拡大することができた.

文献:
大谷尚 (2008)4ステップコーディングによる質的データ分析手法SCATの提案 -着手しやすく小規模データにも適用可能な理論化の手続き-.名古屋大学大学院教育発達科学研究科紀要(教育科学) v.54, n.2, 27-44

Strategy for Future Research Activity

2019年度までの調査を経て,(1)情報デザイン領域にかかわる活動,(2)楽曲創作の活動,(3)市民工房である「ファブラボ」におけるものづくり活動,(4)木工を中心としたものづくりとコミュニティ形成活動についてデータの蓄積が期待される.研究計画に示した通り,合計で10名のインフォマントの協力が得られることが可能となる.
参与観察から得られた映像データは,主に発話と身体の動きの連動に着目して分析を進める.社会学,認知科学,および社会言語学領域で評価を得ている相互行為分析の観点から結果をまとめ,学術論文として執筆,投稿を目指す.
参与観察,およびインタビューデータから得られたデータに関しては,質的に分析を継続する.主には(研究計画に則り,)創造的な活動の学習過程を分析の俎上に乗せる.加えて,創造的活動に向かう動機の面,その活動を支えるネットワーク,コミュニティ,人工物といった側面に着目しながら,コーディングを継続する.得られた結果をもとに,質的心理学研究や認知科学領域において学術論文として投稿する.

Causes of Carryover

スケジュールがあわないという理由から,2018年度中に実施できなかったインタビューや同行調査が一部生じた.そのため2019年度にも調査を継続する.このことから,インフォマントへの謝金が2019年度にも必要となった.あわせて逐語録作成,相互行為分析用映像データコーディング,分析補助のアルバイト費用を2019年度に支出する必要が生じたため,次年度使用額が生じた.
2019年度は,データ保存用のハードディスクや分析用コンピュータ1台を追加購入する必要がある.加えて,上記の通り人件費がかかる.また研究成果の発表,および研究進捗にかかわる外部の研究者とのデータセッションも予定されており,それらの費用にあてる計画である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2019 2018

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] アーティストと人工知能技術の協働作曲にみる創造と省察2019

    • Author(s)
      岡部大介、大谷紀子
    • Journal Title

      質的心理学研究

      Volume: 18 Pages: 61~75

  • [Presentation] 楽曲創作における自動作曲システムの活用―音楽大学における学習環境デザインのケーススタディ―2019

    • Author(s)
      岡部大介,大谷紀子
    • Organizer
      情報処理学会インタラクション2019
  • [Presentation] 自動作曲システムを介したアーティストの楽曲制作場面のフィールドワーク2018

    • Author(s)
      片山尊弘,岡部大介,大谷紀子
    • Organizer
      第1回日本AI音楽学会フォーラム

URL: 

Published: 2019-12-27  

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