2018 Fiscal Year Research-status Report
粘弾性特性を計測可能な触力覚ハイブリッドセンサシステムの開発
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17K00231
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川村 拓也 岐阜大学, 工学部, 准教授 (50313911)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 接触センシング処理 / 触感覚処理 / 触覚センサ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,硬さ試料にCMC触覚センサのセンサ素子を数十μm繰り返し押し付けて戻すといった周期的な圧縮変形を与えたときのCMC触覚センサの出力特性について明らかにするために,センサ素子をゴムに押し付けて振幅約60μmの正弦波状の繰り返し変形を与えたときのCMCセンサ出力について検討した.実験では,積層圧電アクチュエータによりセンサ素子に正弦波状の繰り返し変形を与えて,素子の変形速度である正弦波状の繰り返し変形の周波数を0.1,1,10 Hzにしたときと,ゴムの硬さを変更したときのCMCセンサ出力(VR,VLC),センサ素子の変位(D),力覚センサ出力(F)を取得した. 以下に得られた研究成果を要約する. 1)素子の変形速度である正弦波状の繰り返し変形の周波数を変更したときのCMC触覚センサの出力特性について検討するため,周波数が0.1, 1,10 Hzのいずれかで,振幅が60μmの正弦波状の繰り返し変形を5周期与えたときのVR,VLC ,Dを取得した.その結果,変形速度が0.1Hzと遅い場合は,変形量の増減に応じたセンサ出力になることがわかった.変形速度が1,10Hzと速い場合は,変形量の増減に加えて変形速度の影響も受けたセンサ出力になることがわかった. 2)押し付ける試料の硬さを変更したときのCMC触覚センサの出力特性について検討するため,硬さの異なる三種類のゴムに周波数0.1Hz,振幅約60μmの正弦波状の繰り返し変形を120秒間与えたときのF,VR ,VLCを取得した.その結果,試料が硬いほどF,VR ,VLCの振幅は大きくなった.このことから正弦波状の繰り返し変形を与えたとき,CMC触覚センサの出力の振幅は,ゴムの硬さに応じて変化すると考えられる.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
積層圧電アクチュエータによりセンサ素子に正弦波状の繰り返し変形を与えて,素子の変形速度である正弦波状の繰り返し変形の周波数とゴムの硬さを変更したときの,CMCセンサ出力,センサ素子の変位,力覚センサ出力を取得する実験を行って,CMC触覚センサの動的な圧縮特性についてある程度見通しを得ることができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに開発した触力覚ハイブリッドセンサシステムの粘弾性特性評価装置や,シミュレーションにより,センサ出力,柔軟物の硬さ,粘弾性の関係について,さらに検討を進めていく.
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Causes of Carryover |
平成29年度および30年度の研究では,すでに所有してした装置を改良して,当初予定より少ない額で研究する進めることができたため.今後は,新たな装置の設計・開発などに使用する.
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