2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of high-functional wavefront imaging
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17K00233
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堀崎 遼一 大阪大学, 情報科学研究科, 助教 (20598958)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 光計測 / 光波イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
光波を一回撮影で計測する高機能顕微鏡システムを開発する.振幅と位相を一括で取得できる光波イメージングでは対象の位相情報を計測できるため,染色作業を経ずに透明な生体試料をイメージングできる.しかし,その一方で,従来の光波イメージングは参照光の導入や複数回の撮影が必要であった.そこで本研究は,構造化照明を利用した光波顕微法を開発する.構造化照明を用いることで参照光を用いずに一回の撮影で広視野の振幅と位相が計測でき,動的な対象の非侵襲リアルタイム観測やイメージングデバイスの大幅なコンパクト化,低コスト化,および計測スピードの高速化が可能である.本研究では提案手法に基づく高機能光波顕微鏡システムを開発する.本手法は無染色の生体細胞の大量・高速・高精度計測に有用である. 当該年度は,光学システムの多次元化と拡大光学系の導入を行った.特に本手法においてはキャリブレーションが重要であるため,複数の手法を比較検討し評価を行った.さらに再構成アルゴリズムの比較検討も行った.またテストターゲットを用いた高機能光波顕微鏡の原理確認を行い,良好な実験結果を得ている.これらの結果は今後予定している動的な生体試料のリアルタイム高機能光波イメージングへの適用可能性を示している. 研究の進捗を複数の国際学会に講演で報告し,専門家からの高い評価と重要なフィードバックを得ている.今後も学術誌,国際学会での発表を予定している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
原理確認により提案手法の有効性が確認できた.また提案手法の実用化に向けたキャリブレーション法や再構成アルゴリズムの検討を行った.これらの成果を二編の論文にまとめ,国際学術誌で発表した.以上の点から順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
構築した高機能光波顕微鏡を用いて,生体試料のリアルタイムイメージングを行う.生体試料には生体イメージングのデモンストレーションでよく用いられる微生物の利用を検討している.
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Causes of Carryover |
他の実験と光学機器が共有でき,光学機器の新規購入費用を抑えることができたため. 研究に関してはおおむね順調に進んでいる.新たに生じた次年度使用予算をもとに別の実験装置を購入し研究開発のさらなる推進を図る.
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