2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K00254
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
西 省吾 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 准教授 (70411478)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 輝度分布画像 / 画像の見えモデル / スマートフォン |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き画像の見え予測アルゴリズムの検証に取り組んだ。とくにシーンの輝度分布の与え方によって再現画像の見えが不自然になる問題の改善手法を検討した。 シーンの分類を照明光の強度に応じて複数に分け,シーンの輝度分布画像の生成法を変化させた。輝度分布はシーンごとに異なり,空間の広がりが照明光の強度に影響を与えると考えた。また実シーンと再現画像との比較が行えるようにキャンパス内で様々なHDR画像を生成し,主観評価実験を実施した。光源を含むシーンでは照明光の強度を空間全体に分布させるような輝度分布画像が望ましく,逆に光源は含まないがシーン全体が明るい場合や低照度のシーンなどは照明光の強度に応じて空間的な分布を限定することで良好な再現画像を得ることができた。よってシーン毎に適切な輝度分布画像を与える必要があることが確認できたが,同じシーン分類でも評価にばらつきが生じた。更なる検証が必要と考えている。 また画像獲得においてスマートフォンの使用を引き続き検証した。研究実施計画を立案した当時に比べ,スマートフォンのカメラの性能が著しく向上し,またそれに伴いをスマートフォンカメラの利用がより一般的になってきたためである。シーン情報を詳細に獲得するにはマルチバンド化が効果的であることはよく知られている。よってスマートフォンによるマルチバンド撮影の妥当性について検証実験を行った。パッシブ方式によるマルチバンドイメージングをLED照明光を利用することで実現した。分光反射率が既知の色票を利用して分光反射率の推定実験を行い,良好な推定結果を得ることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
スマートフォンのカメラ出力の解析とマルチバンド化に関して検証を重ねたため。また主観評価実験の実施が思うようにいかず,さらに結果が安定しなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
パッシブ方式によるマルチバンドイメージングをスマートフォンで実現できたので,アクティブ方式によるマルチバンドイメージングも検討する。屋外での撮影を想定しているためフィルタの選択を適切に行う必要がある。またRGBカメラの場合と同じようにハイパースペクトルカメラを利用した較正法も引き続き検討する。さらに最適な輝度分布画像についても検証を進める。これらを画像の見えモデルに取り入れることでアルゴリズムの改善を行い,夜間景観画像の見え予測を実現する予定である。
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Causes of Carryover |
データ処理に使用する予定であったが現有の物品で代用できたため。引き続きデータ処理に利用する予定である。
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