2019 Fiscal Year Research-status Report
分光画像解析による産毛や微細な色素分布を考慮した皮膚のモデル化と質感再現
Project/Area Number |
17K00255
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
土居 元紀 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 准教授 (00304155)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 皮膚画像 / 産毛 / 色素分布 / 質感再現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題では,産毛による光散乱の解析,および,皮膚表面の分光画像解析を行い,解析結果を基にその質感再現を行うことを目的としている. これまで産毛に関する研究と色素分布に関する研究を並行して進め,本年度統合して質感再現を行い,質感評価を行うことを目指した. 色素分布に関して,昨年度はリアリスティックな皮膚画像への色素班の合成のため,強化学習を用いた画像生成方法であるDCGAN(Deep convolutional generative adversarial networks)により自動生成した色素斑形状を用いて分光皮膚画像に色素斑を合成し,カラー画像生成する方法を提案した.本年度は他の強化学習に基づく自動画像生成の手法についても色素斑合成画像生成への応用を検討した.また,昨年度作成した,光沢の特性を考慮した上で,産毛の太さや方向性,曲がり具合などの各種パラメータを制御して皮膚画像上に画像再現するプログラムを用いて,色素斑合成皮膚画像に産毛を付与した.また,本研究費により高精細ディスプレイを購入し,質感再現評価を行うための環境を構築した. 産毛を付与した色素斑合成皮膚画像を用いて質感再現評価を行う予定だったが,事前の検討において,産毛の見えについて質感再現性が低いという指摘があったため,合成方法について再検討を行っている. また,分光画像から生成した皮膚表面を3次元モデルとしてレンダリングするため,物体の3次元情報と分光情報を同時取得する研究も行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
産毛について顕微鏡システムにより光沢を観測し,その特性を考慮し,さらに産毛の太さや曲がり具合,方向性などのパラメータを操作して産毛画像を生成するプログラムを作成した. 強化学習に基づく画像生成により,濃度分布を含む色素斑形状を生成し,その形状にメラニン,ヘモグロビンの吸収を対応させることにより,分光皮膚画像上に色素斑を合成して,リアリスティックな色素斑画像を生成する方法を提案した. 色素斑画像と産毛画像を統合し,質感再現に対する評価を行い,その結果を基に学会発表を行う予定であったが,事前検討において皮膚上での産毛の見えの問題の指摘があったため,再検討を行って改めて質感再現を行い,追加実験を行って,その結果をもとに学会発表を行うことにした.
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Strategy for Future Research Activity |
皮膚上での産毛の見えを改善するよう検討を行い,質感の高い再現を実現して,質感評価実験を行いたい.また,3次元情報と分光情報の同時計測方法の精度の問題から,3次元計測に基づく画像生成ができていないので,今後研究を進めて実現したい.それらの結果に基づき学会発表を行いたいと考えている.
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Causes of Carryover |
質感再現に対する評価を行い,その結果を基に学会発表を行う予定であったが,事前検討において問題の指摘があったため,再検討を行って改めて質感再現を行い,追加実験を行って,その結果をもとに学会発表を行うことにした. このため,追加実験と学会での発表を次年度に行うこととし,未使用額はその経費に充てる.
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Research Products
(2 results)