2020 Fiscal Year Research-status Report
分光画像解析による産毛や微細な色素分布を考慮した皮膚のモデル化と質感再現
Project/Area Number |
17K00255
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
土居 元紀 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 准教授 (00304155)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 皮膚画像合成 / 産毛 / 色素斑合成 / 質感再現 |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請課題では,産毛による光散乱の解析,および,皮膚表面の分光画像解析を行い,解析結果を基にその質感再現を行うことを目的としている. これまで産毛に関する研究と色素分布に関する研究を並行して進め,統合して質感再現を行い,質感評価を行うことを目指した. 産毛の合成について,これまでに本科学研究費補助金で購入した顕微鏡システムによる画像撮影結果で得られた産毛上の光沢の知見をもとに,産毛を画像合成するプログラムを作成してきたが,今年度さらに改良し,合成画像を生成した. 色素分布に関して,これまでに本科学研究費補助金で購入した高性能PCを用いて,深層学習を用いた画像生成方法であるGAN(具体的にはDCGAN,PGGAN)を用いた色素斑合成画像生成を検討してきた.今年度は,新しい手法であるVQ-VAE2による画像生成を行った.そして,学習画像数や学習回数などを統一してこれまで検討してきた手法による合成結果と比較した.その結果,VQ-VAE2による合成がよりリアリスティックで高精細であり,良好な結果が得られることがわかった.しかし,同時に,色素斑が重複して生成されたり,色素斑の存在しない画像が生成されたりするなどの問題点も明らかになった. これらの成果について,日本色彩学会関西支部大会および視覚情報基礎研究会にてオンラインで口頭発表した.本研究費により関西支部大会の参加費を支出した.なお,視覚情報基礎研究会は参加費無料だった.これらの学会では,質疑応答を通じて今後の研究に繋がる重要な知見を得た.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルスの感染拡大による,授業のオンライン化のための授業準備の負担の著しい増大や卒業研究および大学院研究の進行の遅れなどが影響し,本研究課題の進行が遅れた.ただ,その中でも得られた成果について,学会発表を行った.学会発表では,質感再現の評価実験について重要な指摘などがあり,今後,問題点を改善した実験を行い,その成果を発表をしたいと考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
産毛の合成および色素斑の合成における問題点を解決した上で,それぞれの合成手法を統合し,質感の高い再現を実現したい.そして,今年度の学会発表で得られた知見を反映して,質感評価実験を行いたい. その結果に基づき学会にて成果の発表を行いたい.未使用額は追実験や発表に伴う経費に充てる予定である.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの感染拡大が影響し研究の進行に遅れが生じた.次年度使用額は追実験や発表に伴う経費に充てる予定である.
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Research Products
(4 results)