2017 Fiscal Year Research-status Report
自律移動デジタルテーブル・ウォール連携による作業空間最適化モデルとシステムの構築
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17K00262
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
高嶋 和毅 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (60533461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北村 喜文 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80294023)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 空間デザイン / 自律移動ロボット / ヒューマンインタフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題では,環境センサで取得した人々の様々な作業や行動に対応し,複数台の自律移動デジタルテーブルとウォールを連携させ動的に配置することで,常に最適な作業空間を人々に提供するシステムを構築することを目的とする. 本年度は,自律移動型テーブルとウォールそれぞれの開発に取り組んだ.またテーブルについては一部ユーザの利用場面を想定したユーザスタディも実施し,その有用性を明らかにするとともに空間最適化に向けた示唆を得た. 自律移動型テーブルについては,これまで開発してきたものを見直し,新たな設計と実装を実施した.また,ジェスチャによる操作,人への追従,床面大スクリーン(プロジェクションマッピング技術)との融合など新たなインタラクションスタイルについて検討した.さらに,これらを複数台連携して利用することで,様々な形(四台結合,分離,L型など)に変形可能な大型のデジタルテーブルを開発し,その有用性を実験によって明らかにした.実験の結果,変形をした方が,しない場合に比べて,遠方のコンテンツへの操作性や操作速度そして操作負荷が大幅に軽減されることが分かった. 本研究課題では最終的に自律移動式テーブルとウォールを連携させることを目指す.本年度,自律移動式ウォールディスプレイについては,その移動性能を活かし空間的な表現を可能とするディスプレイの開発をした.視覚情報を最適表現できる可能性を得た.来年度は上記の自律移動テーブルとウォールの連携などに取り組みたい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の目標であった自律移動型デジタルテーブルとウォールディスプレイの開発ができたことと,二・三年目以降に計画していた空間最適化のアルゴリズムの開発に向けて,デジタルテーブルを利用した動的空間形成に関する知見をユーザスタディを通して得ることができているため.
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Strategy for Future Research Activity |
自動式移動テーブルについては,現在4台の動的連携を検討しているが,より高い変形自由度を実現するためには,より多くのシステムを実装し,それらを連携させる方法やアルゴリズムを開発する必要がある.また,ウォールディスプレイについては今年度詳細に検証できなかったが,テーブルディスプレイとの連携について計測システムや移動機構含め詳細に検証する必要がある.なお,ウォールディスプレイは既に複数台が連携できる状態にあり,これを用いても人のリーチ等の身体的特徴やディスプレイの配置等の認知面に関して空間最適化を模索できる可能性があることが分かっているため,この点も検証する.
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Causes of Carryover |
年度末にはデータのまとめなどを実施しており急を要する支出がなかったため.次年度の実装と開発にあてる.
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