2018 Fiscal Year Research-status Report
Oral Cavity Sensing System for Safety of Diver
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17K00291
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Research Institution | Hyogo Prefectural Institute of Technology |
Principal Investigator |
瀧澤 由佳子 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 上席研究員 (20470255)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
才木 常正 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 上席研究員 (80470227)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脈波 / 光電センサ / 歯茎 / 生体計測 / ヘルスケア |
Outline of Annual Research Achievements |
ダイバーの生体監視を呼吸用マウスピースに実装した光電センサで行うことを想定し,歯茎における脈波測定について検討した。 まず、反射型光電センサを歯茎に取り付ける位置を、被験者の歯型に基づき調べた。具体的には歯型を3次元測定器によりスキャンし、約10万点の3次元表面位置座標データを得た。このデータを用いて、反射型光電センサの投受光部のある直径6mmの円形のセンサ面を最も平坦に歯茎に沿わせることができる位置を計算して求めた。そして、この位置に相当する被験者の歯型から作製された歯科矯正用マウスピースの箇所に、光電センサを収めたケースを取り付けた。ちなみに、このケースには光電センサの他、光電センサと歯茎との距離を調節できる機構と、光電センサを歯茎に押し当てている圧力を計測するための圧力センサも組み込んでいる。 実験では、このマウスピースを装着した被験者の歯茎における脈波測定を行った。この実験で得られた光電センサの出力電圧波形には、例えば約0.7秒毎の増減変化があり、脈波に相当する波形が得られたことがわかった。しかし、その振幅値は一般的な光電センサによる脈波測定位置である人差指での測定結果と比べると10分の一程度であり、歯茎での脈波計測の困難さも伺えた。また、光電センサと歯茎間の距離と出力電圧の振幅の関係について調べた結果、光電センサを歯茎に接触するかしないかの位置に設置することが良いことが明らかになった。 今後,得た知見を基に,ダイバーの呼吸用マウスピースに光電センサを実装することについて検討する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
バイタルサインの一つである脈波を口腔内で計測できることが確認できたため、まずは安全監視システムの構築に近づけたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は口腔内に配置した光電センサで脈波計測できることは確認できたが、一方で光電センサの取り付け条件が歯茎に「押し付けすぎず、離れすぎず」といった箇所を選ばないと脈波をとるのは困難であることもわかった。このことを踏まえて、ダイビング用のマウスピースに組み込んだ場合でも脈波が計測できるかどうかについて判断したいと考えている。その上で、ダイバーのための安全監視システムとして、どのようなセンサが有用かについて検討したいと考えている。
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Causes of Carryover |
納品は年度内に完了しており、4月以後支払予定である。
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Research Products
(3 results)