2018 Fiscal Year Research-status Report
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17K00307
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
藤田 博 九州大学, システム情報科学研究院, 准教授 (70284552)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越村 三幸 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (30274492)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Ramsey数 / SATソルバー / MaxSATソルバー / 局所探索 |
Outline of Annual Research Achievements |
1) 局所探索ベースのプログラムによるRamseyグラフ探索を重点的に行った.その結果,RG(4,6,35), RG(5,6,57)の再発見に成功した.特に,RG(5,6,57)については初期グラフとして乱数に依るものではなく巡回グラフを用いるなどの点で従前の方法とは異なる.今回の成功は,未発見のRG(4,6,36), RG(5,6,58)などをより系統的に探索するための重要な手掛かりとなる. 2) これまでに我々のアプローチにより発見されたRamseyグラフのすべてにおいて,付加的な対称性制約としてのpersymmetryが満たされていることが確認された.未発見のRamseyグラフ探索において,付加的制約として既定とすることが良い戦略と考えられる. 3) SCSatおよび局所探索ベースのプログラムにおける各種の実行制御パラメタ,初期グラフ,対称性仮定等の選択,およびそれらの組合せが探索効率に大きく影響すること,またそれが問題インスタンス個々によって様々に変化することなどを示す実験例の蓄積が充実してきた.それらの大規模データに深層学習を適用することにより,効果的な探索戦略決定を支援するという有望な研究課題が生じた. 4) MaxSATアプローチに関しては,a) 純リテラル除去ならびに矛盾学習機能の強化によるSATソルバーの高速化,b) 混合基数制約符号化に基づくMaxSATソルバーの高性能化,およびその性能実証として,c) 提携構造形成問題における有意な成果を得た.それらと並行して,我々が主力ツールとして改善を進めているSATソルバーの最新版は,2018年度の国際SAT競技会において10参加ソルバー中第2位という好成績を収めた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
SCSatを用いたRamseyグラフ探索については,問題の大規模化に対する処法の開発が進展せず,有意な成果が得られていない. MaxSATアプローチについては,ソルバー自体の改良が進展した反面,Ramseyグラフ探索に対する実践的適用において有意な成果が得られるまでには至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
SCSatソルバー,MaxSATソルバー,および局所探索ベースの専用ソルバーの分散協調実行などを検討する. 効果的探索戦略の決定に関して,多数の探索試行ログに対する深層学習の適用を実施する.
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Causes of Carryover |
海外での成果発表に至らず,これに係る旅費が発生しなかったため.翌年度の旅費等に充当する予定.
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Research Products
(3 results)