2018 Fiscal Year Research-status Report
超解像化fMRIに対する教師無し学習を併用した脳情報デコーディングシステムの開発
Project/Area Number |
17K00312
|
Research Institution | Kochi University of Technology |
Principal Investigator |
吉田 真一 高知工科大学, 情報学群, 准教授 (30334519)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡本 一志 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (10615032)
佐伯 幸郎 神戸大学, システム情報学研究科, 特命講師 (40549408)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 超解像 / CNN / SRCNN / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年,fMRI(functional MRI)による脳機能画像とsMRI(structural MRI)による構造画像の2つについて検討を行い,特に sMRI については,撮像時間が5分ないし10分と長いために,複数に位置ずれ画像を獲得することが難しいことから,1枚の画像から学習によりサブボクセル推定を行う方法について検討したが,近年 CNN を用いた画像超解像化が進展しており,それらのアルゴリズムを3次元MRI画像に適用できるよう研究を進めた.具体的には,まず広く自然画像で用いられている SRCNN について,MRIスライス画像(2次元)にて学習を行い,PSNR が補間アルゴリズム (Bicubic, Nearest Neighbor, Bilinear) が22-23dB であるところ,27dBまで向上することを確認している.これは,医療現場で広く用いられる T1 強調画像,および MRA (angiography) 血管画像の両者にて確認している.その他,次元削減に関して位相データ解析 (TDA: topological data analysis) を,マルチバンド撮像法により時間解像度が数倍向上しているfMRI時系列への適用を検討し,指のタッピングタスクのfMRI画像のSVMおよび1次元CNNを使った判別結果に対し,次元削減の効果がなかったことを確認している.しかしながら,これまでの時系列を用いない SPM,MVPAなどの解析法に対して,判別の精度を向上できるとい結果が得られた.これらの成果は,いずれも国際会議論文として ISCIIA 2018 (The 8th International Symposium on Computational Intelligence and Industrial Applications)にて発表を行っている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
近年開発が急速に進んでいるCNNを用いた学習ベースの画像1枚からの超解像アルゴリズムに対して,機能画像,構造画像両者の超解像画像が良好に得られていること,ならびに位相データ解析による次元削減の構築および評価が行えたことから,順調に進んでいると判断している.また,fMRI解析においてまだ一般的でない時系列特徴の成績が良いことも付随して見いだせている.
|
Strategy for Future Research Activity |
最終年度として,これまでに得られている超解像アルゴリズムに対する次元削減の適用ならびに効果の検証を行う予定である.次元削減アルゴリズムの実装検討も進んでおり,最も単純な主成分分析,カーネル主成分分析,ISOMAP,リーマン空間法の適用を行う予定である.
|
Causes of Carryover |
本研究の実施に必要な深層学習用高性能計算機について共同研究機関が有する計算資源により,研究の一次実施が行えたため,それらの経費支出を削減できたこと,ならびに最終年度にさらに高速な計算資源が必要になる見込みであり(近年のCNNによる超解像においてResNetなどの超多層モデルに計画で想定している以上に計算資源が必要になると予想しているため),これらの整備に活用する予定である.
|