2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K00360
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山口 友之 筑波大学, システム情報系, 助教 (50424825)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 知能ロボティクス / 画像計測 / 橋梁検査ロボット |
Outline of Annual Research Achievements |
人が近づくことが困難とされる橋梁点検の現場調査を,迅速かつ高精度に実現可能な情報処理技術およびロボット技術の実用化の期待が高まってきた. 遠方撮影機器やドローン開発が活発となり,画像検査の簡易化や自動化が試みられていが,橋梁は常に風の影響を受ける環境下であるため,安定した画像撮影が困難となり,本来重要である画像計測の精度が実用水準に至っていな い.本研究では,点検車両などを使用せず,交通規制等も行わず,橋梁の床版裏と橋脚を移動し ながら撮影を行う画像検査ロボットを開発する.また,照明装置と撮影機構を有する移動ロボットが接写することにより,照明が均一で,ピンボケのない高品質な壁面像を取得することができ,安定した撮影による高精度ひび割れ検査を実現する. 今年度は,コンクリート表面上を安定して移動可能な橋梁検査ロボットの開発について推進した.マルチコプタ機構のプロペラ回転による推進力を外骨格となるフレームを通して平面に押し付けることによって,安定した移動を実現する.これにより,橋梁検査ロボットの懸念事項である,落下による危険性を押し付けるメカニズムにより回避するだけでなく,押しつけ力により風速7m/s 環境下においても耐えうる移動の安定化を実現した. 屋内実験においては,開発したロボットとコンクリートとの摩擦係数を測定し,最適な押し付け力を算出した.さらに,押しつけ力と異なる風速による機体の安定性を評価した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,風速7m/s環境下での移動の安定化を屋内実験で確認し,次年度以降に行う屋外実験に向けての指針を確立した.
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は,主として屋外での移動実験及び画像撮影機構に着手する.撮影機構と獲得した画像データとの比較検討を行い,最適な撮影装置を開発する.目標は0.2㎜のひび割れ幅を計測することが可能となるものとする.
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Causes of Carryover |
当該年度に屋外実験を行うことができなかったため,未使用額が生じた.未使用額分は屋外実験用の旅費および実験用照明等に使用する.
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