2017 Fiscal Year Research-status Report
A Robust Behavior Estimation and Evaluation Method against Sensor Position Variation and Environmental Changes
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17K00372
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
李 周浩 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (80366434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島田 伸敬 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (10294034)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 動作記述子 / 不変特徴 / フェーズ推定 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、人の連続動作で構成される一連の作業(プロセス)においてフェーズ(順序のある行動)をロバストに推定・評価できるようにするための要因と条件の解明を行うことである。本研究では、基準モデルの作成時と観測対象の推定時のセンサ配置、照明条件、ノイズなど環境要因が変化してもシステムの精度に大きな影響が出ない、ロバストな行動推定・評価手法の実現を目指す。行動推定手法の一連の流れをモジュール別に分けて、各々を研究分析し様々な環境変化に影響を受けにくい行動推定・評価の仕組みを解明する。 本研究では、一連の作業を行う際に現在がどのフェーズに当てはまるかを自動推定する手法を拡張する。実用化のためには、センサの配置が異なっても精度が落ちない行動推定および定量評価手法が必要である。また、特集装置を使用したり、複雑な装置を使用したりすると実用性がなくなるため安価なセンサで簡単に使える手法にしなければいけない。2017年度の研究計画および研究成果は以下のとおりである。 A.センサの配置およびその他の環境要因に影響を受けにくい動作データの変換および処理:1)同じプロセスに対してセンサの位置を変えたり、センサの数を変えたりするなど条件を変えながら研究用のデータセットを作成し、2)環境要因の変化が結果に及ぼす影響を調査し、3)その影響が最小限になるようにデータ変換と処理内容を変えていく。 B.プロセスのフェーズ推定の一般化:4)医療、介護、製造などの様々な分野のフェーズ推定の要求精度を調べると同時に、5)環境要因の変動範囲について調べる。 1)、2)、3)に対して順に研究を行い、CGを用いたデータセットと簡単な実環境のデータセットを作成した。4)に関しては、その分野の専門家のヒアリングを行った。5)に関しては、繰り返し実験をしながら環境要因の変動範囲を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の2017年度研究目標として以下の1)~5)を挙げていた。 A.センサの配置およびその他の環境要因に影響を受けにくい動作データの変換および処理:1)同じプロセスに対してセンサの位置を変えたり、センサの数を変えたりするなど条件を変えながら研究用のデータセットを作成し、2)環境要因の変化が結果に及ぼす影響を調査し、3)その影響が最小限になるようにデータ変換と処理内容を変えていく。 B.プロセスのフェーズ推定の一般化:4)医療、介護、製造などの様々な分野のフェーズ推定の要求精度を調べると同時に、5)環境要因の変動範囲について調べる。 これらに対して、1)に関しては、小規模のデータセットをUnity 3Dというソフトウェアを用いてCGで作成したり、実験室内で環境を作り、複数台のカメラで動作データセットを作成したりした。2)に関しては、角度や位置変化が既存の手法にどれだけ悪影響を及ぼすかを中心に調べた。3)に関しては、ORBとOptical Flowを基盤とする新しい記述子を開発するとともに、このデータを扱うための新しい手法も提案・検討を行った。4)に関しては、その分野の専門家のヒアリングを行った。5)に関しては、繰り返し実験をしながら環境要因の変動範囲を調査した。 以上の内容を根拠に本研究の計画と照らし、おおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2017年度研究成果をベースに拡張とその続きを行うと同時に、様々な環境変化の影響が最小化できるようにデータ変換と処理内容を変えていく。さらに、異なる二つの動作に対してどこに違いがあるかを探して、その違いの程度を数値化する。また、フェーズ間の違いだけではなく、プロセス全体としての評価も行い、部分と全体に対する階層的な定量評価を実現する。 2019年度に主に行う、予定の手術以外の医療プロセス、リハビリテーションプロセス、介護プロセスなどに対する成果物の評価実験を実施するために2018年度内に準備を行う。
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