2017 Fiscal Year Research-status Report
インターネット上の大規模データの解析による色彩調和論再考
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17K00379
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
深井 英和 岐阜大学, 工学部, 助教 (50324281)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 色彩調和論 / 大規模データ解析 / クラスタリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,インターネット上に蓄積された色彩に関する大規模データを最新のビッグデータ解析の各種手法を用いて解析することにより,既存の色彩調和論の検証を行うと共に新たな色彩調和の構造を発見することである.平成29年度の主な研究実績は次の2点である. (1) 大規模パレットデータの分析を各種クラスタリング手法により行った. (2) 研究成果を,色彩関連で最も大きな国際団体である AIC (International Colour Association) 主催の国際会議 AIC2018 (25-28 Sept 2018, Lisbon, Portugal) に投稿し,受諾された.会議では口頭発表を行う予定である. (1) の解析については,約10万強のパレット(50万色)のデータを各クラスタリングの方法を各種検討した結果,DBSCAN (Density-based spatial clustering of applications with noise) が効果的であることを確認した.また,5色パレット間の距離については,Lab色空間において25通りのユークリッド距離の平均をパレット間距離として解析した.その結果,4つの主だったクラスタを確認できた.最大クラスタの割合は31%,最小クラスタの割合は1%であり,全体の49%データが4つのクラスタのいずれかに所属していた.また各クラスタの特徴を分析した.結果は平成29年度の当研究室の大学院生の修士論文としてまとめたが,結果を精査のうえ,論文にまとめる予定である. (2) 2018年9月に開催される国際会議 (AIC2018) に成果を投稿したところ,accept され,口頭発表で成果を発表することになった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの解析については,ほぼ順調に進んでおり新たな結果も得ている.また,国際会議の発表についても投稿論文が受諾され,口頭発表する予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通り,研究を遂行する予定である.特にパレット間距離の測り方についてはさらに検討する必要がある.また,多種多様な既存の色彩調和論について整理し,分類する必要がある.
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Causes of Carryover |
購入予定の物品が,当初の予定より安価で購入できたため.
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