2017 Fiscal Year Research-status Report
Exhaustive detection of condition-specific splicing variants in non-model organisms
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17K00419
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
米澤 弘毅 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 助教 (00374744)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 選択的スプライシング / 非モデル生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,非モデル生物における条件依存の選択的スプライシングの網羅的発見手法の評価および改良を行うとともに,様々な非モデル生物のRNA-seqデータを用いた条件依存の選択的スプライシングの抽出を行い,当該生物の特殊性との関連を探る手がかりを得ることが目的である.平成29年度においては,(1)条件依存的な選択的スプライシング網羅的発見手法の開発および評価,(2)実際のRNA-seqデータへのDASEの適用および生物学的知見のマイニング,(3)条件依存的なエクソンの抽出法の開発,および(4)近縁種間における種依存の選択的スプライシングの網羅的発見手法の開発を行うことを計画していた.(1)については,条件依存性を測る際の指標を変更することで提案手法の網羅的発見性能が良化することを示した.また,ヒトの様々な組織におけるRNA-seqデータに対して提案手法を適用し,既知のスプライシングバリアントが発見されるか検証実験を続けている.(2)については,クロレラやイカにおける様々な条件または組織におけるRNA-seqデータに対して提案手法を適用することで,条件依存的なスプライシングバリアントを発見できている.(3)については,複数のコンティグからエクソンを決定し,それぞれのエクソンの各条件下での発現量を仮想的に求める手法を開発している.(4)については,近縁種間のRNA-seqデータの場合は,同一生物種のデータよりもアーティファクトの影響が出やすいことが確認できた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
条件依存的な選択的スプライシング網羅的発見手法の開発および評価については,2017年6月に開催されたバイオ情報学研究会において研究成果を発表した他,本件に関する論文が1通受理されている.実際のRNA-seqデータへのDASEの適用および生物学的知見のマイニングについては,イカにおける様々な条件または組織におけるRNA-seqデータに対して提案手法を適用し,脳特異的なスプライシングバリアントを発見している.条件依存的なエクソンの抽出法については,手法を開発し現在検証を行っている.近縁種間における種依存の選択的スプライシングの網羅的発見手法の開発についてはネガティブな結果になったが,概ね順調に進展していると現在判断している.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度から平成31年度においては以下を実現する予定である.実際のRNA-seqデータへのDASEの適用および生物学的知見のマイニングにおいては,共同研究者である本学の小倉淳准教授から熱水噴出孔付近に生息する海底生物のRNA-seqデータを取得し,温度依存性に関わる選択的スプライシングの調査を行う.条件依存的なエクソンの抽出法の開発については,設計した手法の検証方法を考案し,実際の検証を行う.
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Causes of Carryover |
研究に関する情報収集および研究成果を報告する国際学会が2018年度に多く開催されるため,その費用として計上している.また大規模計算サーバとして購入した計算機が,必要となる仕様を盛り込んでも計画より安くなったことも一因である.
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Research Products
(2 results)