2019 Fiscal Year Annual Research Report
Reaserch in modeling of the health state transition with physical checkup data
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17K00423
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
浅川 剛 産業医科大学, 情報管理センター, 准教授 (90419515)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 医療ビッグデータ / 健診データ / レセプトデータ / 医療費推計 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、今後のデータヘルス事業に資するための探索的分析手法開発を主目的として実施されてきた。当初は健診データを主データとして健康状態の推移を精査していく方向性を打ち出していたが、本研究を取り巻く著しい環境の変化と他の研究チームによる類似性の高い研究成果報告を受け、積極的に能動的に方針変更を行った。第一の再検討事項としては健康状態という曖昧な表現とそれに伴う指標選定の困難さから、現実的でより汎用性と具体性のある指標を設定する事にして医療費に着目することにした。次に用いるデータも健診データだけでの手法と限定する事は行わず、広く入手可能で最終的には健診データと連結可能なデータを利用することにした。それにより、昨年度はレセプトデータだけから、着目した疾病に罹患した人が単年でどれくらいの医療費を使っているのかという推計手法を考案し学会発表を行った。 最終年度では、単年度だけでなく複数年度で傷病別医療費の推計値にどのような推移を取るかなどを調査した結果、全体のデータ規模が同等ならほぼ同程度の医療費で推移する事が確認できた。また、ある特定の複数傷病を持った場合にはどれほど医療費が上がるかなどの推定もできるようになり、汎用性の確認も行った。一方で、健診データとレセプトデータを統合したデータからの推計は十分に進んだとは言えず、まだ開発の余地が残ったままである。しかしながら、この医療費推計手法が新規性を持った発明として認められ、今年度に知財として特許登録が認められた事と、昨年度に本研究から副産物的に派生した集約された変数の問題に関する研究も、研究分担者と共同で執筆した書籍に収録された事で、データヘルス事業を推進するための一定の成果に達したとしたい。
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Research Products
(2 results)