走行環境認識性能の継続的な向上を実現する動画収集解析基盤の研究

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 17K00446
• Research Institution: Advanced Telecommunications Research Institute International
• Principal Investigator: 玉井 森彦 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 適応コミュニケーション研究所, 主任研究員 (90523077)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 機械学習 / 走行環境認識 / 分散コンピューティング

Outline of Annual Research Achievements

本年度は，主に学習用データを自動生成する方式について検討を行った．
(1) クラウド側と車両側で利用可能な計算リソースに大きく差があるため，それらの差を考慮した上で，クラウド側で計算量の比較的大きいアルゴリズムの実行を行うとともに，車両側で軽量なアルゴリズムを実行する枠組みを考案し，具体的なアルゴリズムのいくつかの組み合わせについて実データをもとに検討を行った．
(2) クラウド側と車両側で(1)において検討したアルゴリズムの組み合わせについて，それらをクラウド側と車両側で実行した際の学習の進捗度合の差に着目し，その差を利用して車両側で学習に使用するデータを自動生成する方式について検討を行った．
(3) 昨年度に引き続き実走行中の動画収集を行った．動画収集および機械学習の実行用端末のライブラリを整備し，特に端末のハードウェア面でのアップデートに対してAPI上での追随を行い，計算性能の向上をおこなった．

Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は特にソフトウェア面（アルゴリズム面）を中心とした検討を行ったため．

Strategy for Future Research Activity

次年度は，本年度までの基盤を踏まえた上で，次の点について研究を進める．
(1) これまでの研究で確立した分散学習の枠組みの上で，特にクラウドと車両間の通信に着目し，そこでやり取りされるデータ量について，どの程度まで削減が可能かについて検討する．
(2) 走行環境に応じたモデルの使い分け方法について引き続き検討を進める．

Causes of Carryover

ソフトウェア保守費用が当初想定よりも低かったため次年度使用額が生じた．次年度は，主に提案基盤の評価に必要な計算リソースの確保のための使用を予定している．