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2018 Fiscal Year Research-status Report

一橋大学社会科学古典資料センター所蔵の旅行記についての研究

Research Project

Project/Area Number 17K00465
Research InstitutionTeikyo University

Principal Investigator

江夏 由樹  帝京大学, 経済学部, 教授 (10194002)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 床井 啓太郎  一橋大学, 社会科学古典資料センター, 助手 (20508650) [Withdrawn]
福島 知己  帝京大学, 経済学部, 講師 (30377064)
Project Period (FY) 2017-04-01 – 2020-03-31
Keywords旅行記 / 一橋大学社会科学古典資料センター / メンガー文庫 / フランクリン文庫 / 18-19世紀
Outline of Annual Research Achievements

本年度は一橋大学社会科学古典資料センター所蔵の「旅行記」のうち、英語文献6点(7冊)、フランス語文献6点(14冊)、計12点(21冊)の調査を進めた。フランス語文献はMenger文庫の「Reisen」、英語文献はFranklin文庫におさめられている。
調査を行った12点の資料はMenger文庫においては「Reisen」、Franklin文庫においても「旅行記」の類と分類されているが、そのなかには、当時の歴史資料を含んだ貴重な内容を有しているものが少なくないことを確認できた。例えば、Henry Stevensの著書(Franklin:4788)には、1522年9月22日から1603年6月28日までに記されたイギリス東インド会社のインドオフィスに保管されていた「マニュスクリプト」が収録されている。また、H.W.S.Clevelandの著書(Franklin:3282)には、18世紀末から19世紀初頭にかけて、アジア、ヨーロッパ、アフリカなどで活躍した貿易商である彼の父(Richard Cleveland)から送られてきた書簡をおさめており、貴重な歴史資料となっている。
江戸期から明治維新期にかけてのフランス人による日本旅行記にも興味深い内容を有する文献があることを確認できた。例えば、Henry Dumolard(Menger/reisen:239)、Victor Meignan(Menger/Reisen:565)の旅行記などが、当時、本国のアジア政策、対日政策にどのような影響を与えていたのかなどを考察するうえでの貴重な手がかりを与えるかもしれない。また、C.P.Thunbergの著書(Menger/Reisen:843:1)は江戸期の日本社会を描写したものであり、注目に値する。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度は研究協力者が3名の大学院生(予定では4名であった)となったため、当初の予定より、調査対象となった資料の点数は多くなかったが、英語・フランス語の文献について着実な調査を進めることができた。なお、最終年度は研究協力者の数を4名とし、調査対象となる資料数を増やす予定である。本年度の調査のなかで、調査対象となった旅行記のなかに貴重な歴史資料がおさめられていること、また、幕末から明治維新期にかけての西洋人の対アジア観を日本と中国との比較のなかで考察できたことは、研究の進捗を示している。

Strategy for Future Research Activity

今後は研究協力者を4人体制とし、調査対象の資料数を拡大していく。また、「旅行記」の調査という視点からだけではなく、「漂流記」と分類できる資料の存在の有無についても調査を進める。毎月の定例研究会に加え、研究の最終段階ではワークショップを開催し、そこでは、研究代表者、研究分担者、研究協力者による報告、また、本テーマに関係する研究者によるコメントなどを得て、本研究をまとめ、さらに発展したプロジェクトの組織化を目指していく。

Causes of Carryover

研究代表者が学部長に就任、また、研究分担者が大学を移籍した1年目となり、時間的な制約により、当初予定した資料調査(台湾)のための旅費を執行できなかった。この台湾における資料調査は2019年度に実施する計画である。
研究協力者(大学院生)の雇用が当初の予定の4人から3人となり、資料調査のための謝金の支出が当初の予定より少なかった。これは1名の研究協力者が博士論文の執筆に専念したことによる。2019年度は新たに研究協力者を1名追加で雇用して4人体制とし、調査対象となる文献数を拡大していく。

  • Research Products

    (2 results)

All 2018

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] 近現代東北アジア地域史研究会創立30周年を迎えて2018

    • Author(s)
      江夏由樹
    • Journal Title

      近現代東北アジア地域史研究会ニューズレター

      Volume: 30 Pages: 1,2

  • [Presentation] フーリエ研究の現在2018

    • Author(s)
      福島知己
    • Organizer
      第43回社会思想史学会大会
    • Invited

URL: 

Published: 2019-12-27  

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