2023 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the Compilation of a Comprehensive Catalogue of Old Photographic Materials Related to Japan in the US and UK and the Development of Guidelines for Cataloging Photographic Materials
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17K00470
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
研谷 紀夫 関西大学, 総合情報学部, 教授 (00466830)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 古写真 / メタデータ / 日本研究 / 表象文化史 / MLA連携 / アーカイブ / 図書館 / 博物館 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は最終年度であったため、英米圏に保存された日本の古写真資料の目録で構成された「①The Comprehensive Catalogue of Japanese Old Photographs in the US and UK」と主に英語圏で日本の古写真を情報化するに際して参考となる情報を掲載した「②Guideline for Cataloging Japanese Old Photographs」の2点を完成して、公開した。前者の①は、英米の170機関に収蔵された戦前期に撮影された日本の古写真資料のアイテム及びコレクションの概要を収録し、総ページ数として約1700頁余りになった。また後者の②のガイドラインでは、主に写真の「(A)撮影者」「(B)撮影年代」「(C)被写体(人物)」「(D)被写体(場所)」「(E)フォーマット」に関する情報を第一に取得すべき基本情報であることを示した上で、それらを取得する上で基本となる手順と資料情報を示した。そして、これらを実行するための補助ツールを付録として掲載した。(A) に関する付録では、主要な写真師の名前や活動地域、生没年や参考URLなどを記した資料が構成された。さらに(B)や(C)などを判定する資料としては、人物や年代を特定するために、戦前期の勲章・制服の種類や、主要な人物が叙勲した年、主要な皇族や政治家の肖像写真などの資料を掲載した。さらに、被写体が風景などである場合、その場所を特定する資料として戦前の全国と外地の主要な名所などの写真と英語の地名を付与した資料も掲載した。また、海外からも入手しやすい、日本の古写真に関する書籍400冊余の英訳タイトルと英文による解説を記した一覧も付与し、海外におけるカタロギングの参考となる資料を纏めた。そして今年度もこれらの写真やガイドラインを活用した表象文化史に関する論文なども発表した。
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Remarks |
カタログとガイドラインは関西大学の公開ページで公開されるが、当該ページは国立国会図書館のWARP(国立国会図書館インターネット資料収集保存事業)の対象であるため、同事業によってデータが収集され、1年後をめどに国立国会図書館デジタルコレクションでも公開される予定である。
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