2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of secure operation system for inter-university shared LMS based on anonymous ID
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17K00474
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
浜元 信州 群馬大学, 総合情報メディアセンター, 講師 (80432095)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | LMS / 共同利用 / ラーニングアナリティクス / 情報倫理 / Shibboleth / 学認 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題に関わる研究成果として,昨年度のCLE研究会での発表に続いて,国際会議COMPSAC2018/ADMNETでの発表を行なった。本発表では,共同利用LMSとして,学認連携Moodleを念頭に置き,Shibbolethを利用した共同利用LMSを考え,eduPersonTargetedId(ePTID)でID匿名化を行なった場合の,ユーザ特定方法について提案を行い,検証環境での実装を行なった。 本手法では,ePTIDに紐づいて共同利用LMS上に蓄積された成績情報を,各機関のShibboleth SPである成績確認システムで確認できるよう,共同利用LMSからePTIDと成績情報を成績確認システムに送信する。各機関の成績確認システムはShibboleth SPであるため,送信時にSSOによるユーザのログインが自動的に行われ,成績確認システムで許可したログインIDやその他の属性情報とePTIDとを紐付けることで,成績確認システム上でユーザ特定が可能となる。送信はユーザの指示によりWeb上からおこなうため,送信時に各ユーザの同意を取ることも容易である。また,共同利用LMS上ではIDが匿名化されているため,機密性の高い個人情報を共同利用LMSに保存する必要もない。 我々は学認連携Moodleと同様のShibbolethを利用した検証環境を作成し,本方式を実装することで,本方式が正常に動作することを確認した。また,成績確認システムについては,ID連携だけでなく,確認対象となる学生や,確認を行う教員,教員と学生の対応を管理する事務職員が利用可能となるよう,権限も含めて実装を行い公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度実施を予定していた成績確認システムの開発は,現行の学認連携Moodleの仕様に合わせて実装を完了した。ユーザ特定方法についても,国際会議発表を実施済みである。実環境の学認連携Moodleへの適用に関して,検討を開始しているが,学認連携Moodleで,本研究計画では想定外のユーザ特定以外の改修が加わったため,ユーザ特定についても改修内容を考慮し,最適なものへと変更を行うこととなった。
検討の過程で,LMS相互利用のための規格の一つであるLearning Tools Interoperability (LTI)への対応や,学習ログ分析対応のためのLearning Record Store(LRS)対応などを含めて検討し,ユーザ特定方法についても修正を行なった。以上のような要件追加もあったが,来年度の実運用に向けた準備ができたため,おおむね順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在実装中の学認連携Moodleでのユーザ特定について,実装を完了し,対応する成績確認システムの改修を進める。成績確認システムでは,2019年前期中に,学認連携Moodleで蓄積する学習ログについても活用できるよう機能を拡張する予定である。 成績確認システムの構築自動化については,開発環境で現行の成績確認システムを稼働するための構築自動化が完了しているため,成績確認システムの改修と同時に,2019年後期での研究期間内での公開を予定している。
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Causes of Carryover |
予定していた国際会議発表が,東京で開催されるものになったため,旅費を抑えることできたことが原因である。
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