2018 Fiscal Year Research-status Report
人工知能を用いた授業評価アンケートに基づく授業改善方策提案システムの設計・開発
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17K00489
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
鈴木 雄清 大分大学, 高等教育開発センター, 准教授 (00333253)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松葉 龍一 熊本大学, 教授システム学研究センター, 准教授 (40336227)
久保田 真一郎 熊本大学, 総合情報統括センター, 准教授 (80381143)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 学習意欲 / 授業評価 / 授業改善 / 人工知能 |
Outline of Annual Research Achievements |
学習の動機づけに着目した学生による授業評価アンケートのための質問紙QMDI(Questionnaire for Motivational Design of Instruction)の分析結果から導かれる授業改善方策を授業コンサルテーションにおいて活用する方法を提案するとともに,コンサルテーションの試行および評価を行った。QMDIを構成する質問項目について,関連する教育心理学の先行研究の文献調査を行い,項目ごとに内容の妥当性を確認した。 学生向けアンケート結果の分析には,ランダムフォレストをはじめとする機械学習や,CSポートフォリオ分析の手法を用いた。特にCSポートフォリオ分析では,授業の総合満足度に対する各項目の影響度と各項目の評価から,改善度指数を算出し,1科目において改善が必要な項目を6,7個程度にまで絞り込むことができた。 アクティブ・ラーニング等の授業改善に繋がる実践事例について,情報を収集・整理を継続した。また,アクティブ・ラーニングにおいて学習者の意欲を高め,一層効果的に実施するための方策を検討するためにJohnsonらやKaganの協同学習の基本構成要素を取り入れた授業設計について検討し,授業の実践・評価を行った。得られた知見については,構築するシステムに反映予定である。 また,学籍向けアンケート実施や授業改善方策の提案システムの実現に向けて,授業担当教員が授業改善について検討するのを支援するための授業診断シートの設計を行った。授業診断シートをもとに,実際に授業コンサルテーションを試行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
動機づけモデルの背景理論に関する文献調査や動機づけ設計に基づいた授業の事例調査,および学生向け質問紙の作成や検証,授業改善の事例収集・分類等については,計画通りに進展している。学生向け質問紙の検証のための文献調査に予定以上の時間を要したため,プロトタイプシステムの設計・実装が計画よりもやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究分担者とは、引き続き電子メールやSkypeを用いた遠隔会議を定期的に実施する。また、対面による打ち合わせも実施し、研究の内容・方法に関する調整や、進捗状況の確認および問題の共有を行う。 これまでの研究を取りまとめて,雑誌論文として報告する。プロトタイプシステムの実装については,第1四半期を目処にシステム構築のための業務委託契約を行い,開発に着手する。
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Causes of Carryover |
当初海外の国際学会への参加を計画していたが,国内での開催の国際学会に参加したことや,プロトタイプシステムの設計・実装が計画よりもやや遅れていることによるものである。使用については,当初の計画通り,国際学会への参加とプロトタイプシステムの実装のために使用する予定である。
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