2018 Fiscal Year Research-status Report
Reappearance of Japanese wolf's form focused on the curves on surfaces and development of the interactive exhibition system
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17K00507
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Research Institution | Wakayama University |
Principal Investigator |
原田 利宣 和歌山大学, システム工学部, 教授 (80294304)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ニホンオオカミ / バーチャル博物館 / 曲線・曲面 / デジタルアーカイブ / バーチャルリアリティ / GUI / 感性工学 / データマイニング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は下記について研究を行った. 1)ニホンオオカミの剥製のCG上での復元について 和歌山大学所蔵のニホンオオカミの剥製の形状には不自然な点が見られる.この原因としては,当初作成された剥製の頭部がすでに不自然であったことと,中に頭骨が入っておりそれをとり出すため1981年に作り直しがなされたが毛皮が膨らんでしまっており,頭骨から推測される本来の形に復元することができなかったことが考えられる.また,全体の大きさについても毛の状態から四肢の関節などを製作者の経験と観察に基づいて推定を行ったと記録されており,定量的な推測は行われていない.そのため,頭部,頭部と胴体のバランス,尻尾の三点が特に不自然となっている.そこで,本年度ではまず和歌山大学のニホンオオカミの剥製と頭骨,国立科学博物館の全身骨格を3Dスキャナを用いて3Dモデル化し,骨から推測される形状に剥製をCG上で復元した.具体的には,まずニホンオオカミの剥製の頭部と和歌山大学の頭骨の形状の差異を定量的に示し,剥製本来の形状の推測を行った.次に国立科学博物館の全身骨格から剥製胴体の本来の形状を推測しCG上で復元を行い,頭部とのバランスを整えニホンオオカミの全身3Dモデルを作成した. 2)本年度に開発したVRを用いたニホンオオカミ展示システムのプロトタイプについて概説する.システムの流れとしては,「ニホンオオカミ剥製3Dモデルの作成過程解説動画の視聴」と「ニホンオオカミの3Dモデルの観察」の二段階に分けられる.どちらもニホンオオカミの骨や剥製の3Dモデルを利用しVR上でユーザに示すことで,より深い興味関心を喚起する狙いとなっている.また実際に開発したニホンオオカミ展示システムのプロトタイプを和歌山県立自然博物館においてデモ展示を実施し,修正箇所の洗い出しを行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通りに,和歌山大学のニホンオオカミの剥製と頭骨,国立科学博物館の全身骨格を3Dスキャナを用いて3Dモデル化し,骨から推測される形状に剥製をCG上で復元したからである.また,VRを用いたニホンオオカミ展示システムもプロトタイプを完成することができ,それを平成31年度計画の一部になっていた,和歌山県立自然博物館でデモを実施できたからである. また,本研究に関する口頭発表を行い,現在,査読付き論文への投稿を準備中である.
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Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は,以下の研究を実施する予定である. 1)外形形状に骨格モデルを設定し,走る,座る,寝るといったモーションをCGにより再現する. 2)再現されたCGを博物館で展示するVRを用いた展示システムのインタフェースを開発する.
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Causes of Carryover |
平成30年度に2台のHTC VIVEを接続可能なPCを購入予定であったが,コントローラーが国内未発売であり,VIVEおよびPCの購入を先送りにした.そのため70数万円の残額が生じた. (使用計画) 平成30年度の残額と平成31年度の予算80万を合わせた約150万のうち,学会発表・調査旅費に30万,謝金20万,PCの購入費40万×2台,論文掲載費10万,消耗品10万ほどを予定している.
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Research Products
(5 results)