2019 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on the molecular mechanisms to regulate the resumption of stalled replication by translesion synthesis at DNA damage sites
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17K00551
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横井 雅幸 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 准教授 (00322701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 文雄 学習院大学, 理学部, 研究員 (50012670)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 損傷乗り越え合成 / 染色体複製阻害 |
Outline of Annual Research Achievements |
【ヒトTLS因子の翻訳後修飾に関わる因子の探索と解析】RINGフィンガー型ユビキチンリガーゼ約300種類とヒトTLSポリメラーゼの相互作用を調べ、TLSポリメラーゼと結合するリガーゼを新たに見出した。一方、DNAポリメラーゼ・イータ(POLH)と結合する新たに見出した脱Ub化酵素を特異的にノックダウンしたヒト細胞ではPOLHの安定性が低下することを示し、POLHの通常のターンオーバーに関わる可能性を示した。 【多光子励起生細胞イメージングによる染色体複製反応とTLS反応の解析】核局所にUV刺激でDNA損傷を与え、損傷部位へのEGFP-POLHの集積を追跡する系を確立した。複製のアクセサリータンパク質であるPCNAに特異的なRFP融合重鎖抗体を同時に発現させ,核内の「複製の場」を可視化してS期進行のモニタリングを可能にした。核内の任意の領域にUV刺激を与え,領域内の複数の「複製の場」においてEGFP-POLHの蛍光シグナルの明確な上昇が見られた。一方,UV刺激を与えるS期のステージで,蛍光シグナルの数や輝度変化に差が見られた。染色体複製阻害に対する応答機構を解析するには,UV刺激領域内に含まれる複数の「複製の場」からEGFP-POLHに関する情報を得ることが重要である。そこで,数値解析ソフトMATLABを利用して解析プログラムを作成し,得られた画像データから刺激領域に含まれる複数の「複製の場」における蛍光シグナルに関する情報を同時に抽出することに成功した。 【TLS反応を特異的に阻害する化合物の探索】POLHへの阻害活性が認められた化合物を用い、他のTLSポリメラーゼ、および複製型DNAポリメラーゼを用いた特異性の検証を行なった。その結果、染色体複製、ミトコンドリアゲノムの複製、塩基除去修復などで働くDNAポリメラーゼに比べてPOLHに高い特異性を示す化合物を複数種類見出した。
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Research Products
(11 results)