2019 Fiscal Year Annual Research Report
Research of optimization for practical application of innovative gas phase sterilization and nucleic acids decomposition system
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17K00599
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
岡崎 利彦 大阪大学, 医学部附属病院, 特任准教授(常勤) (90529968)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 核酸分解 / ガス滅菌 / 作用機序 / エンドトキシン |
Outline of Annual Research Achievements |
微生物汚染による被害は医療の現場だけではなく、農業や水産業を含め畜産業における豚コレラや0-157、さらには近年の異世界的混乱を引き起こした新型コレラウイルス(COVID-19)などその社会全般に及ぼす甚大な健康被害の面からも杞憂すべき重要な問題となっている。また近年のヒト培養細胞を用いた再生医療の技術革新により、GMP準拠の細胞調製加工施設(CPC)の無菌管理が極めて重要な位置づけとなっている。我々は橋渡し研究並びに臨床研究中核拠点病院施設としてCPCの高度な無菌管理を実現すべく、従来技術の課題克服を目的に、新しい滅菌システムとしてメタノールを原材料とし触媒法による混合ガス発生装置を開発し、その有効性の評価、及びその実用化研究を推進してきた。特に本研究期間においては、有効性に寄与する分子種の特定に至り、そのMode of Actionへの解明に迫ると共に、新規応用形式の立案に至り、更に新たな特筆すべき作用を有する事が明らかになった(WFHSS 2017, 1st Poster Prize受賞)。すなわち、滅菌及び核酸分解に寄与する主要な2分子の特定に至ると共に、これら2分子が相乗効果として核酸分解に寄与している事を明らかにした(特許申請)。それにより、混合ガスの様式と共に、今後はこれら2分子の混合剤により、水溶性カートリッジやガス噴霧装置の開発により、より小型で簡易で安価なデバイスの供給への弾みがついた。また、新たな機能として、未だpreliminaryではあるが、常温化でエンドトキシンを3Log低減化できる機能をも併せ持つことを示すデータが得られた(特許申請)。常温化でのガス様式によるエンドトキシンの低減化技術は現状では存在せず、世界初の革新的なデバイス開発につながる可能性が見えてきた。
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