2017 Fiscal Year Research-status Report
東日本大震災被災地の復興活動にみる社会・連帯経済の可能性と持続可能な開発
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17K00704
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
斎藤 文彦 龍谷大学, 国際学部, 教授 (10288657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻村 英之 京都大学, 農学研究科, 教授 (50303251)
藤井 敦史 立教大学, コミュニティ福祉学部, 教授 (60292190)
河合 沙織 龍谷大学, 国際学部, 講師 (60734499)
北野 収 獨協大学, 外国語学部, 教授 (90339292)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 社会・連帯経済 / 復興過程 / コミュニティー開発 / 第一次産業 / 被災地 |
Outline of Annual Research Achievements |
2017年6月の日本国際開発学会春期大会において、「食と農をめぐる新たな模索:社会・連帯経済の可能性と東日本大震災からの復興への示唆」と題した企画セッションを、北野・辻村・斎藤による発表で行った。また、藤井は2017年7月の第6回 EMES International Research Conference on Social Enterprise において、The comprehensive development process of Japanese WISEsと題して報告した。 2017年8月に斎藤と辻村によって実施した現地調査の時にお目にかかった、気仙沼市の鹿折まちづくり協議会地域活性化支援員・吉田千春が関西を訪問した2017年11月には、研究会を京都において開催した。 2017年10月に韓国・ソウルにてThe 14th Karl Polayni International Conferenceが開催され、斎藤は、「The prospect of social and solidarity economy (SSE) now possibly emerging in the post disaster affected areas of Tohoku, Japan」と題する論文発表し、世界のポランニー研究者たちと議論する好機を得た。 2017年11月の日本国際開発学会全国大会では、「Possibilities of Social and Solidarity Economy: Comparing Varieties of Domestic and International Fair trade」という名所の企画セッションを、鈴木(国立民族博物館)・Arun RASTE (インド、Bharat Banking IDFC Bank)・斎藤を発表者、池上(近畿大学)をコメンテーターとして実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、1年目に社会的連帯経済推進大陸間ネットワーク(RIPESS)の大会に参加予定であったが、主催者側の都合でこの大会が開催されなかった。そのため、代わりに2017年11月にブラジルで開催されたCIRIEC International Research Conferenceに河合が参加し、ポルトガル語を生かして貴重な情報収集を行った。 研究者のうちの1名は2017年度末に海外調査を実施する予定で準備を進めていたが、体調不良となった。代わって、斎藤が岐阜県垂井町について、また斎藤と河合が岩手県での特徴的な取り組みであるオガール紫波と重茂漁協の2つの事例について、現地調査を実施した。 研究状況と成果の発表・情報発信としてホームページを開設した。URLは以下である。 http://www.world.ryukoku.ac.jp/%7Efumis96/kaken.html
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Strategy for Future Research Activity |
2018年10月にはスペイン・ビルバオにおいて、Global Social Economy Forum (GSEF)が開催される予定である。これに参加することを通じて、世界で展開されている社会・連帯経済の動向を引き続き把握する。 被災地東北ではいろいろな動きがあるが、社会・連帯経済の観点からは、「東北食べる通信」は大変興味深い事例である。関係者の協力を得て、購読者にたいするアンケート調査を実施する計画である。 他の事例研究とも比較考察をすることによって、資本主義の<奪い合いの経済>から<支え合い>の経済への転換を促す諸要因について、引き続き考察していく。
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Causes of Carryover |
社会的連帯経済推進大陸間ネットワーク(RIPESS)の世界大会が、主催者側の都合で開催されなかったこと、また研究メンバーの1人の北野(獨協大学)の健康状態が悪化し、予定してた研究調査活動に従事できなかったことによる。 これらに対応する次善の措置として、CIRIEC International Research Conferenceへの参加や、別の調査の実施などで対応した。
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Remarks |
科研費プロジェクト
東日本大震災被災地の復興活動にみる社会・連帯経済の可能性と持続可能な開発 (2017 - 2019)
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Research Products
(14 results)