2020 Fiscal Year Annual Research Report
Practical Study on Disaster Countermeasure Architecture Model by Sustainable Design in Asian Flood Area
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17K00727
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Research Institution | The University of Shiga Prefecture |
Principal Investigator |
芦澤 竜一 滋賀県立大学, 環境科学部, 教授 (90748633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ヒメネス ホアンラモン 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (10525281)
川井 操 滋賀県立大学, 環境科学部, 准教授 (10721962)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | メコンデルタ / チャウドック / 高床式住居 / 構法システム / 災害対策建築 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではメコンデルタ洪水圏の持続可能な建築モデルの提案を目的としている。 2020年度は、コロナウィルスの影響によってプロジェクト対象国のベトナム入国ができなかったが、共同する現地カウンターパートのNISHIZAWAARCHITECTSと連携してプロジェクトを遂行した。 具体的には、プロジェクト対象地とその周辺エリアにおいて、床高の設定値、流通する建材、高床の際に行われるジャッキアップの手順、柱材の接合部の確認を行った。最終的には、タイ・アユタヤとの比較を交えてチャウドックの高床式住居の構法システムの特性とその変化を明らかにした。 ①床高の設定について、アユタヤでは、地盤面から約2mで一定であるのに対して、チャウドックでは、地盤面から輪中堤とほぼ同じ床高を設定しており、各エリアで異なる。②構造グリットの2 倍の差は、梁せいでは60mm、コンクリート柱では40mm、木柱では50mmの部材寸法の差が見られた。風圧に対しての抵抗がアユタヤに比べて小さいこと、硬質木材の使用が起因であると考えられる。③構造形式は、どちらも上部の木造と下部のRC柱の軸組(柱梁)で構成される混構造であるが、柱材の接合に違いが見られた。アユタヤは、上部構造の木柱と下部構造のコンクリート柱の端部で継手を行い、ボルトで固定する接合であるに対して、チャウドックは、上部構造の木の縦材が降りてきて、コンクリート柱に添えられ、側面からボルトで固定する接合である。④ジャッキアップの方法について、アユタヤでは、下部構造体の部材交換で行われ、チャウドックでは、上部構造を持ち上げコンクリート柱頭の増す打ちで簡易的に行われる。
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