2017 Fiscal Year Research-status Report
時間モデルの追加によるメンタルモデルの拡張化とデザインへの応用
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17K00739
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Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
山岡 俊樹 京都女子大学, 家政学部, 教授 (10311789)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 亮太 長野県短期大学, その他部局等, 助教 (40723440)
土井 俊央 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (20794077)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | メンタルモデル / システムイメージ / 有用性 / 利便性 / 魅力性 / 構造モデル / 機能モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は時間に関する様々な視点から調査,考察を行った.以下にそのポイントを示す. ①システム,モノの存在,機能は,ユーザがシステム・モノの使用時点から終了までの時間のみ発生する.②その時間において,メンタルモデルがどのように変異するのか考察した.③従前のメンタルモデルの定義は操作イメージであったが,システム,モノの概念まで拡張し,その新定義をシステムイメージとした.④システムイメージを構成する要素を「有用性(useful)」「利便性(usable)」「魅力性(desirable)」の3要素とした.利便性は従前のメンタルモデルの構造モデル(structural model)と機能モデル(functional model)に相当する.⑤ある時間(A時点)からある時間(B時点)までの時間軸において,前述のシステムイメージを構成する3要素の変動を確認することにより,新メンタルモデルの時間変容を把握することができる.A時点が事前確認であり,B時点が事後評価となる. 新メンタルモデルの主な適応ドメインはサービスデザインやシステムデザインであると,現在考えている.この方針から,上記のデザインを評価する方法として,「事前確認―事後評価」の観点からフォーマットを作成し,評価実験を行った.4名の実験協力者はレストラン,図書館,映画館,料理教室,桂離宮,講演会について,メンタルモデルの時間による変容を調べた.その結果として,メンタルモデルと感情の定量的評価が可能となった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アイディアを論理的に展開し,様々な学会で発表することにより更にアイディアの発展につながったと考えている.また,関連の研究者との議論も有効であった.
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Strategy for Future Research Activity |
ミクロの実験ではなく,マクロ的な考察を行っており,そのため国内外の学会で発表を行い,意見を収集したいと考えている.行っている研究のベクトルは,学会で研究者から共感を得ており,方向性は間違っていないと思われるので,更に理論の精緻化を行っていきたい.
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Causes of Carryover |
年度末(3月末)に海外と国内の学会発表を行ったので,少額であるが,予算上の詳細な対応が不可能であった.
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