2019 Fiscal Year Research-status Report
時間モデルの追加によるメンタルモデルの拡張化とデザインへの応用
Project/Area Number |
17K00739
|
Research Institution | Kyoto Women's University |
Principal Investigator |
山岡 俊樹 京都女子大学, 家政学部, 教授 (10311789)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 亮太 長野県短期大学, その他部局等, 准教授 (40723440) [Withdrawn]
土井 俊央 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (20794077)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | メンタルモデル / Structural Model / Functional Model / 主情報 / 概要情報 / 関連情報 / ユーザ体験 |
Outline of Annual Research Achievements |
2項目の研究を来なった. 1.書籍の構造などを参照して,メンタルモデルの構成要素として,主情報,概要情報及び関連情報の3要素から成立すると仮定し,それらの事前評価と事後評価の時間変容による変化を調べた.例えば,主情報が増加,概要情報と関連情報は変化なし,例として電卓などがある.電卓は使ううちに主情報は増えるが,概要情報と関連情報は変化がない.このような時間軸上の変化をみると,8つのバリエーションがあるのが分かった. 2.ブロック組み立てによるStructural model(Sモデル)とfunctional model(Fモデル)の効用について定量的に把握した. ある形状をしたブロックを組み立ててもらうために4つの実験を行った.実験1:完成したブロックを提示し,これを見て実験協力者はブロックを作成してもらった.この作業を3回続けた後,4回目に何も見せずに組み立ててもらった.実験2:1,2回とも,一つずつブロックを提示して,3回目は完成ブロックを見せ,4回目は何も見せずにブロックを組み立ててもらった.実験3:1,2,3回とも,一つずつブロックを提示して,組み立ててもらい,4回目は何も見せずにブロックを組み立ててもらった.実験4:1,2回とも,数ブロックを組み合わせたものを順に提示して,3回目は完成ブロックを見せ,4回目は何も見せずにブロックを組み立ててもらった.各実験共5日後に何も見せずにブロックの組み合わせをしてもらった.以上の実験から,以下の知見を得た.Sモデルはメンタルモデル構築に有効で,Fモデルはストリーなどによる文脈構築に役立つ.システムの構造を考えさせる機会を提供することは重要で,画面デザイン,マニュアルなどで,最初にSモデルを提示することは,ユーザがシステムを理解する上で有効な手段である.ユーザ体験はS・Fモデルだけでなく重要なデザイン要素であるのが判明した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初2020年3月中旬に国際会議(スペイン)にて研究成果を発表予定であったが,コロナウイルスのため開催が延期となったため.
|
Strategy for Future Research Activity |
メンタルモデルにおけるStructural ModelとFunctional Modelの特性を定量的に把握できたので,今後は時間の経過によるメンタルモデルの変容や感情との関係も調べてゆきたい.
|
Causes of Carryover |
コロナウイルス騒動により,2020年2月末から3月末にかけて,発表予定の国内学会や国際会議での発表が中止や大幅延期となった為.
|
Research Products
(6 results)