2017 Fiscal Year Research-status Report
大学における男性研究者の子育て支援ニーズの調査研究:女性支援からジェンダー平等へ
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17K00764
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
巽 真理子 大阪府立大学, 研究推進機構, 特認准教授 (00781650)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 父親の子育て / 子育て支援 / ジェンダー規範 / 若手研究者支援 / 男女共同参画 / ワーク・ライフ・バランス |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子育て期の若手男性研究者の子育て支援ニーズと職場/家庭のジェンダー規範との関連を考察するものである。本年度は、先行研究整理と情報収集をはじめ、大学教職員を対象とした調査を実施し、本研究のための研究会を立ち上げた。 本年度は大阪府立大学の教職員を対象に、アンケート調査とインタビュー調査を実施した。両方の調査から、研究者としての仕事に性別の差はないが、子育て支援制度が主に女性対象となっているため、男性研究者が利用するにはまだ壁が高いことがわかった。アンケート調査の結果については、「大阪府立大学ダイバーシティ研究環境研究所事業報告書」にて報告した。 本研究のために、「大学におけるワーク・ライフ・バランス研究会」を立ち上げた。本研究会は、全国の大学の男女共同参画推進関係者が集った「女性研究者支援のための担当者自主学習会」を共催するとともに、その場において、大阪府立大学調査の報告と、研究会や次年度の調査への参加呼びかけを行った。その結果、調査協力を申し出る大学が出てきたため、次年度の調査実施の具体的な見通しを立てることができた。 また計画になかった研究成果として、大学の男女共同参画推進コーディネーターという専門職についての研究があげられる。男女共同参画推進コーディネーターは、研究者の子育て支援ニーズをくみ取って実践していく、重要なポジションである。本研究の成果を実践につなげていくためにも、この専門職にも注目していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は計画通り、大阪府立大学における教職員調査と、学会等での情報収集を実施することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、大阪府立大学での調査結果と研究会での議論を元に、教職員調査を全国の大学に対象を広げるとともに、ホームページなどを通じて本研究の成果を広く発信していく。また研究成果については、国内学会(福祉社会学会)と国際学会(ISA世界社会学会議)にて報告する予定であり、学会誌等への論文投稿も積極的に行っていく。
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Causes of Carryover |
研究会を自主学習会として開催し、参加メンバーの交通費を支払う必要がなくなったため。また、ホームページの立ち上げを次年度初めに計画を見直したため。
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Research Products
(1 results)