2019 Fiscal Year Research-status Report
大学における男性研究者の子育て支援ニーズの調査研究:女性支援からジェンダー平等へ
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17K00764
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
巽 真理子 大阪府立大学, 研究推進機構, 特認准教授 (00781650)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 父親の子育て / 子育て支援 / ジェンダー規範 / ワーク・ライフ・バランス / 男女共同参画 / 若手研究者支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子育て期の若手男性研究者の子育て支援ニーズと職場/家庭のジェンダー規範との関連を考察するものである。本年度は、引き続き先行研究整理と情報収集を行い、大学教員の職場環境調査として、岩手大学、弘前大学、宮崎大学の男女共同参画推進室への訪問調査を実施した。訪問調査では、男性研究者への支援状況についてヒアリングを行い、どの大学においても、文部科学省の補助事業の制限から、共同研究支援については従来通り女性研究者だけが対象となっていた。また、研究支援員制度など研究者の性別に関係なく実施している支援制度がある一方で、若手男性研究者に特化した支援制度はなかった。 研究成果は、日本保育学会第72回大会および第38回家族関係学セミナーにて発表した。他に、2021年開催予定の世界社会学会(Ⅳ ISA Forum of Sociology)での発表が決定している。また、全国ダイバーシティネットワーク近畿ブロック会議セミナーに招へいされ、「大阪府立大学における研究者スキルアップ支援について」講演した。 「大学におけるワーク・ライフ・バランス研究会」では、全国の大学の男女共同参画推進関係者が集う「女性研究者支援のための担当者自主学習会」を開催した。 他に、本研究に関連した国際共同研究として、ポーランドのグスタニスク大学が実施するTowards Gender Harmonyに参加し、日本でのウェブ調査を実施した。これは、70カ国の研究者が参加して実施する、ジェンダー意識と社会文化についての調査であり、本研究の調査結果を分析考察するにあたり、海外との比較によって日本におけるジェンダー規範についての傾向を知ることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は、全ての調査を修了して結果を分析し、報告書を作成する予定であったが、大阪府立大学以外の調査が遅れ、研究計画を1年間延長することにしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していた調査を全て終えたため、最終年度は、これまでの研究成果をまとめて、若手男性研究者の子育て支援ニーズと職場/家庭のジェンダー規範についての報告書を作成し、ウェブサイトに掲載し、研究成果を広く発信する。 「大学におけるワーク・ライフ・バランス研究会」では、引き続き「女性研究者支援のための担当者自主学習会」を開催する。
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Causes of Carryover |
研究成果の報告書を作成する予定であったが、調査実施が計画より遅れたため、次年度に持ち越すこととしたため。
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Research Products
(4 results)