2019 Fiscal Year Annual Research Report
Color universal design which assists living behaviors
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17K00772
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
石原 久代 椙山女学園大学, 生活科学部, 教授 (50193347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 香奈子 京都光華女子大学短期大学部, その他部局等, 准教授 (00410697) [Withdrawn]
山下 健 椙山女学園大学, 生活科学部, 講師 (50783990)
内藤 章江 お茶の水女子大学, グローバルリーダーシップ研究所, 特任リサーチフェロー (70367639)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 未就学児 / 開ける行動 / 色彩 / 表示 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに中学生、大学生、高齢者を被験者に、生活行動の中でも最も多い開閉行動について画像や色票、実物モデルを用いた実験を行い、知見を得た。本年度の研究は、文字を理解できない未就学児の子どもを対象に、日常行動の一つである「あける」行動を色彩によって心理的に誘導できるか検証した。 実験には菓子箱(透明フィルムで包み、開け口テープを巻いたもの)を採用した。「あける」行動を促す表示は「記号のみ」、「文字のみ」、「記号と文字同色」、の「色記号と黒文字」4つとし、色は7色を用いた。実験は2019年11月に実施し、被験者は未就学児20名(2歳児1名、3歳児6名、4歳児6名、5歳児4名、6歳児3名、男児8名、女児13名)とした。なお、子どもたちの参加する気持ちを第一に考え、実験当日に通園した園児のうち実験に協力してもよい(実験に参加してもよい)という意思表示をした園児に実験被験者としての協力を依頼した。 その結果「あける」行動を促す表示方法にかかわらず、「あけたい」と思う色は鮮やかな赤と鮮やかな青が多く、次いで黒が多かった。「あけたい」色と「あける」行動を促す表示方法の関係について確認したところ、赤系が最も多く選ばれ、次いで青系、緑系、黒となった。全被験者の開け口を探す行動を観察したところ、文字が読めない場合においてもほとんどの被験者は矢印や文字が記載された部分から開ける行動が認められた。これらの結果から、未就学児の嗜好色や「あける」の象徴色鮮やかな赤は、開け口探索や開け方を促すために活用できる可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)