2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of basic technologies of hygienic facemasks for glocal innovation
Project/Area Number |
17K00782
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
森島 美佳 金沢大学, 学校教育系, 准教授 (50369518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三野 たまき 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (00192360)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | マスク / パターン / フィット |
Outline of Annual Research Achievements |
日常生活で用いられる衛生用マスクは,鼻と口を覆い疾病対策や予防を目的として着用されている衛生用品の一つである.本研究では高い性能と感性評価を有する衛生用マスクを開発し,より多くの人に提案することを長期目標としている. 本課題では,前課題で開発した「日本人若年男性にフィットする衛生用マスクパターン(型紙)」の解析手法を基盤として,世界各地域の人々の頭部形状差を考慮した高いフィット性を有するマスクの開発を行うことを目的とした.その基礎研究として,主に日本人若年女性70名を対象として三次元頭部形状を計測した.計測点は,鼻と口を覆う部分に18箇所,これを基準として10mm間隔で拡張した3サイズ上に66箇所を設けた.計測した三次元座標を用いて,鼻尖の点を含む三角形の組み合わせにより二次元パターンを解析した.女性用パターンとこれまでに獲得した男性用パターンを比較した結果,有意な差が認められたもののその差は小さかった.デザインおよび材料特性の工夫によってこの差を補うことを検討課題とし,132名分のデータに基づいた日本人若年男女共通のプライマリーパターンを決定した. さらに,プライマリーパターンの妥当性について,口当てシートを試作し,ある男性モデルのマネキンと日本人成人女性の平均頭部形状を有するマネキンを採用してフィット性を評価した.実験では,マネキンにシートを装着させて,前述した実験で設けた計測点の三次元座標を求め,鼻尖上の点と各点との距離を算出した.また,非装着時においても同様に距離を算出した.各シートサイズにおける距離差の平均値は, 男性では-5.4~-4.2mm, 女性では-0.4~0.4mmであり,完全な適合性を獲得することは難しかった.今後,より多くの個人に高いフィット性を有するマスクを提案するため,様々な頭部形状を計測し,パターン分類の基準を広い範囲で検討していく.
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Research Products
(4 results)