2021 Fiscal Year Research-status Report
GPSによる高齢者の外出行動の実態把握と外出を起点とした地域住環境に関する研究
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17K00802
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Research Institution | Kyoto Notre Dame University |
Principal Investigator |
竹原 広実 京都ノートルダム女子大学, 現代人間学部, 教授 (20298706)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 地域社会 / 屋外活動 / 居住継続意向 / 居住環境評価 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究において、住民の日々の生活行動の任意な外出活動が、地域コミュニティの活性につながる可能性について知見が得られた。具体的には、地域活動への参加度と居住環境に対する総合満足度は居住継続意向を有意に規定し、個人属性よりも社会的関わりや心的評価との関連が大きいこと、屋外活動を活発に行う住民は居住継続意向が高く、活動種別では任意活動と社会活動は有意な関係が認められ、必要活動は関連がみられなかったこと、年齢との関連では70代以上は屋外活動頻度総数が顕著に減少し必要活動も減少傾向であるが、任意活動と社会活動は年齢の影響はみられないこと、社会活動のうち、知人と交流、習い事、地域の活動、ボランティア活動は相互に活動頻度に相関関係がみられ、任意活動の庭の世話は多くの社会活動と相関があること、外出しにくい環境は、任意活動や社会活動の活動頻度に影響を与えること、日々の生活での外出行動が自然な住民交流を育むこと、それが地域への関心をもつことにつながることなどの結果が得られた。これらの成果は研究発表会で公表し、論文投稿を行った。具体的には、日本建築学会2021年度大会(東海)オンライン開催(2021年9月7日~10日)に成果発表を行った。発表タイトルは「地域社会における個人の屋外活動の位置づけに関する研究」である。また日本家政学会関西支部第43回研究発表会(大阪樟蔭女子大学 2021年11月19日~25日)で研究発表「住民の任意な屋外活動が地域社会に与える影響」を行った。論文を執筆し、日本建築学会論文集に論文投稿した。投稿論文は現在査読中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究成果に関して、研究発表会2件と論文投稿を行った。日本建築学会2021年度大会(東海)オンライン開催(2021年9月7日~10日)に成果発表を行った。発表タイトルは「地域社会における個人の屋外活動の位置づけに関する研究」である。また日本家政学会関西支部第43回研究発表会(大阪樟蔭女子大学 2021年11月19日~25日)で研究発表を行った。論文を執筆し、日本建築学会論文集に論文投稿した。研究発表及び論文執筆・投稿に関しては、「当初の計画以上に進展している」と判断できる。一方、環境測定に関しては機器の準備が遅れている。そのため総合して「おおむね順調に進展している」の評価であると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
環境測定の実態調査を行って、地域コミュニティが行われるのに適した、屋外の快適条件について研究をすすめ、研究成果を研究発表会及び論文投稿により行う。
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Causes of Carryover |
論文投稿掲載にかかる費用が次年度に持ち越しとなったことと、環境測定機器の購入が遅れたことから次年度使用額が生じた。使用計画は、現在投稿中の論文の学会誌掲載費、学会参加費、および環境機器の購入を行う予定である。
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Research Products
(1 results)