2017 Fiscal Year Research-status Report
A Study on the Circulation Bath with Advanced Treatment for the Inactivation of Legionella by Low Levels of Ozonated Water.
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17K00808
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| Research Institution | Kochi National College of Technology |
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Principal Investigator |
土居 俊房 高知工業高等専門学校, ソーシャルデザイン工学科, 教授 (20197990)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | オゾン水 / 大腸菌 / 有機物 / アルブミン / ペプトン / ラウリル硫酸ナトリウム / デンプン / TOC |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では以下の成果を得た。
（１）模擬有機物の選定と濃度の決定 人の垢の模擬としてアルブミン（タンパク質）およびペプトン（アミノ酸など），洗剤の模擬としてラウリル硫酸ナトリウム，ＳＤＳ（界面活性剤），バイオフィルムの生成物の模擬としてデンプン（多糖）の４種類を選定した。濃度は，既往の研究結果からTOC; 3.8mg/L（過マンガン酸消費量＝3.5ｍｇ/L）参考にTOC; 4 mg/Lを基準値として濃度を決定した。その結果，アルブミン 7.5g/L，ＳＤＳおよびペプトン 8.0g/L，デンプン 17.5g/Lとした。
（２）溶存オゾン濃度に及ぼす有機物の影響 モデル循環式浴槽を用い，循環水流量5L/min，オゾン濃度 20mg/L，オゾン注入率 0.3mg-O3/Lの条件で実験を行った。その結果，エジェクタ出口の溶存オゾン濃度は約200minでほぼ一定値を示した。その値は，ＳＤＳおよびアルブミンで0.2mg/L，ペプトン 0.17mg/L，デンプン 0.03mg/Lであった。このときのTOCの変化は，アルブミン，ペプトン，ＳＤＳは,2.8～3.4mg/L減少したが，デンプンは 4.9mg/Lまで増加した。これはデンプンが水溶液に対する溶解度が低いためと考えられる。
（３）大腸菌の不活化に及ぼす有機物の影響 菌投入後，20分でＳＤＳおよびアルブミンは良く不活化され，-6.0Log以下，-5.7Logであったが，ペプトンとデンプンは -2.3Logであった。この結果から，ペプトンとデンプンでは有機物の分解にオゾンが優先的に消費されていることが推測できる。
（４）浴槽水のTOCおよびTNに及ぼすオゾン注入時間の影響 モデル循環式浴槽に家庭（４人家族）の使用済み浴槽水入れ，上記の条件で実験を行った。その結果，３時間でTOCは5.0％減少したのに対して，TNは1.1％しか減少しなかった。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2017年度は計画通り，順調に進展した。しかしながら，模擬有機物で実際の浴槽水が完全に模擬できないことも予備実験からわかった。したがって，2018年度は家庭の浴槽水を用いて，大腸菌のおよびレジオネラ属菌の不活化を検討する。
また，レジオネラ属菌の生菌数測定には２～３日かかるため，迅速な測定方法として，フローサイトメトリー法の適用を検討する。この方法では生菌と死菌の計数も行え，また，菌が完全に溶菌していることも確認できる。
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| Strategy for Future Research Activity |
実際の家庭の使用済み浴槽水を用いて，次の点を明らかにする。
（１）溶存オゾン濃度に及ぼす浴槽水の影響 オゾン注入率 0～0.5mg/Lまで変化させて，エジェクタ出口および気液分離器出口の溶存オゾン濃度を測定することにより，浴槽水の有機性汚れの影響を明らかにする。このときのヘッドタンクの気相中のオゾン濃度を同時に測定し，0.1ppm以上になる場合は，その対策を考案する。
（２）大腸菌の不活化に及ぼす浴槽水の影響 大腸菌の初期濃度を5×10＾5 cfu/mLとし，オゾン注入率 0～0.5mg/Lまで変化させて，生菌数の経時変化を測定する。浴槽水が３ターンするまでに，＜0.5 cfu/mL以下になるオゾン注入率を明らかにする。
（３）レジオネラ属菌の不活化に及ぼす浴槽水の影響 レジオネラ属菌の初期濃度を5×10＾5 cfu/mLとし，オゾン注入率 0～0.5mg/Lまで変化させて，生菌数の経時変化を測定する。浴槽水が３ターンするまでに，＜0.5 cfu/mL以下になるオゾン注入率を明らかにする。
（４）迅速な生菌数測定法の検討 迅速な生菌数測定方法として，フローサイトメトリー法の適用を検討する。この方法では生菌と死菌の計数も行え，また，菌が完全に溶菌していることも確認する。
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| Causes of Carryover |
培養試薬が予定よりも安価に入荷したため，残金が生じた。
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